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イーストウッド魂の継承者、ロバート・ロレンツ監督が来日「自信を持つことを学んだ」

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イーストウッド魂の継承者、ロバート・ロレンツ監督が来日「自信を持つことを学んだ」

第25回東京国際映画祭が10月28日にいよいよ幕を閉じる。名残を惜しむかのように小雨がちらつき、グリーンカーペットイベントの実施は叶わなかったが、9日間を大いに盛り上げた各部門のゲストがフォトセッションに応じた。公式クロージング作品『人生の特等席』(11月23日公開)のロバート・ロレンツ監督も登場。「キャラクターも人間的で、ポジティブで感動的な作品。皆さんもポジティブな気持ちを持ち帰ってもらえたら嬉しい」と挨拶した。

クリント・イーストウッドの『グラントリノ』(09)以来、4年ぶりの主演作となる本作。年老いたメジャーリーグのスカウトマンと、わだかまりを感じつつも父親の最後の旅に同行することになった一人娘との絆を描く。もともとはイーストウッドの監督・出演候補作だったというが、「これは君が撮った方が良い」とイーストウッドから監督を任されたそうで、「最高の経験でした。イーストウッドはコラボレーションを大切にする人。自分のやり方でやらせてくれて、さらにすごくサポートしてくれた」と恩師を讃えた。

ロレンツ監督はこれまで20年近くイーストウッドの近くで映画作りを学び続け、生涯でただ一人の弟子と認められた、イーストウッドDNAの継承者だ。ロレンツ監督は「僕はイーストウッド氏と長らく一緒にやってきたので、私が彼のやり方を熟知しているという安心感があったのではないかと自負している」と胸を張った。さらに「映画はもちろん、人生についても多くのことを彼から学んだよ。健康的に過ごすこと、人生を長期的に見ることなどね。そのなかでも最も彼から継承したものは自信かもしれない。監督ですから、自分がリーダーとして他の人をまとめ上げていく、その自信が必要だった」と明かしてくれた。

久しぶりに映画に出演したイーストウッドに関しては、「イーストウッド氏も80代になり、なかなか魅力的に感じる役柄が見つけられなかったんだ。でもこの作品の主人公は、彼の年齢にも合っていて、ストーリーも魅力的。その年齢ならではの力がある。だからこそ、彼も是非やりたいと思ったんじゃないかな」とコメント。「これからもイーストウッド氏から学んだことを糧に邁進していきたい。とても良い気分になれる映画なので、初監督作品としてはぴったりの映画だよ」と意欲と共に、作品をアピールした。

そして、コンペティションをはじめ、各部門のゲスト陣も晴れやかな表情でフォトセッションに応じてくれた。いよいよこの後のクロージングセレモニーでは、各賞が発表される。是非結果を楽しみに待ちたい。【取材・文/成田おり枝】

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