大沢たかお、松嶋菜々子がSPに!三池崇史監督作『藁の楯 わらのたて』の現場を直撃!|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
大沢たかお、松嶋菜々子がSPに!三池崇史監督作『藁の楯 わらのたて』の現場を直撃!

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大沢たかお、松嶋菜々子がSPに!三池崇史監督作『藁の楯 わらのたて』の現場を直撃!

大沢たかお、松嶋菜々子、藤原竜也ら豪華キャストを迎えた三池崇史監督作『藁の楯 わらのたて』(2013年4月26日公開)の撮影現場を直撃!9月某日に訪れたのは、三重県・四日市港付近の広場。白パト、黒パト、救急車、輸送車、警備対象車が配備され、戦々恐々な雰囲気が漂う。この日の撮影は、大沢、松嶋、藤原の他、岸谷五朗、伊武雅刀、永山絢斗の共演シーンで、それぞれが緊迫感あふれる表情で現場に臨んでいた。

主演の大沢が演じるのは、警視庁警護課SP・銘苅一基(めかりかずき)役、松嶋は銘苅と共に警備に当たる白岩篤子役だ。藤原は、彼らが護送する凶悪殺人犯・清丸国秀役を演じる。清丸は、過去にも少女暴行殺人事件を起こした人間の屑だが、出所した直後に財界の蜷川隆興の孫娘を殺害したため、蜷川から「この男を殺してください。御礼として10億円お支払いします」という新聞広告を掲載される。身の危険を感じた清丸が福岡県警に自首したため、銘苅たちSPが彼を警視庁まで護送することになったのだ。

敵は1億2000万人!なぜなら、清丸の居場所は、何者かが情報をリークしている「キヨマルサイト」により筒抜け状態だからだ。日本中が殺気立つなか、銘苅たちは孤独な戦いを強いられる。この日の撮影シーンも大掛かりなもので、前述の車両、野次馬や機動隊員たちに扮したエキストラが多数配置されていた。

三池監督は本作について、「SPという特別な人たちを描き、なおかつ、それを守っているのが最悪の人間という設定。どんな映画になるんだろうと、楽しみではあります」と語る。松嶋、大沢は三池崇史監督と初顔合わせとなった。北島直明プロデューサーはキャスティングについてはこう話す。「40代の実力派俳優のなかで、大沢さんは警官役というイメージがなかったんです。『JIN 仁』の役柄のように、すごく優しくて良い人というイメージが強かった大沢さんが、こういうシビアな役をやったら面白いんじゃないかと。また、バディものという見方もできる本作だから、大沢さんと息の合った人ということで、松嶋さんにお願いしました」。大沢と松嶋はテレビドラマ「深夜特急」、「百年の物語」、映画『眉山 びざん』(07)に続いて4度目の共演となる。

藤原が演じた清丸については、「1億2000万人から命を狙われ、10億円もの懸賞金を賭けられるほどの悪。清丸はモンスターじゃなければいけなかった」という。「銘苅たちと対峙するうえでも、弱いと駄目ということで、藤原竜也さんしかいないと思ったんです。オファーをしたら、本作が三池監督作で、彼が今まで演じたことのない役どころということで、快諾いただきました」。政財界の蜷川役には山崎努。岸谷は警視庁捜査一課警部補の奥村武、伊武は福岡県警巡査部長の関谷賢示、永山は捜査一課巡査部長の神箸正貴に扮する。

残暑が厳しい9月だったが、キャスト陣の表情には充実感が感じられた。大沢は「毎日暑いんですが、それ以上にスタッフやキャストが熱い現場です。毎日何が起こるかわからない、こんなにワクワクドキドキする映画ってそんなにないので、役者冥利に尽きます。心地良くて、全く疲れない」と手応えを口にした。SP役については「いろんなものを腹に抱えながらやっているけど、SPということで動きの規制がとても多いから、葛藤があります。心の中ではすごく揺れ動くけど、形では搖れちゃいけない。そういうことと毎日戦いながらやっています」と語った。

松嶋は「SPという役は、私にとっては挑戦だったので、不安な部分もありましたが、現場の緊張感や熱さ、リズムがとても良い感じです。三池監督はすごく役者の立場に立って話をしてくださる方だし、監督の頭の中にカット割りがしっかりとできているので、とても信頼感があります。指示がどう来るのかがいつも楽しみです」と答える。『SABU さぶ』(02)以来の三池組参加となった藤原も「非常に豪華なメンバーの中で、僕も監督の下で楽しんでいます。今日の現場もそうですが、めったにできないであろう恵まれた環境でロケをさせていただいています」と話した。

藤原の言うとおり、九州から東京まで、そして一部、台湾でもロケを敢行した『藁の楯 わらのたて』。名古屋では繁華街を走る大通を封鎖したり、開通前の大垣西インターで大規模なカーアクションも撮影した。また、機動隊、警察官、マスコミ、野次馬連中たち、述べ1万人のエキストラも参加したという。そんなスケールの大きな三池組で、大沢たち豪華キャストが息を呑むようなアクションと葛藤劇を繰り広げる本作。最初から最後までハイテンションで濃厚な人間ドラマが繰り広げられそうだ。【取材・文/山崎伸子】

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