映画ファンも必見!?大物監督が紡ぐあのグループのMVって?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
映画ファンも必見!?大物監督が紡ぐあのグループのMVって?

コラム

映画ファンも必見!?大物監督が紡ぐあのグループのMVって?

人気シリーズ完結編『SPEC 結』(秋公開)が待たれる堤幸彦に、「踊る大捜査線」シリーズで知られる本広克行。沢尻エリカの主演が話題を呼んだ『ヘルタースケルター 』(12)の蜷川実花や、『告白』(10)が高く評価された中島哲也。未だに根強いファンを持つ岩井俊二から、福山雅治主演の『そして父になる』(10月5日公開)が待機中の是枝裕和、さらには「北の国から」シリーズを手がけた杉田成道まで。日本映画界の第一線で活躍する彼らには、ある共通点がある。実は皆、AKB48のミュージックビデオ(MV)を手がけているのだ。

そんなそうそうたる顔ぶれに、遂にあの大御所が仲間入りした。2月20日に発売となった30thシングル「So long!」の特典DVDに収録されるMVを、大林宣彦監督が手がけているのだ。監督の前作『この空の花 長岡花火物語』(12)に続き、新潟県長岡市にある中越高校で一部撮影が行われ、震災で被災地となった新潟県と福島県の女子高生が出会い、心を通わせていくストーリー仕立てになっている。今をときめく人気者たちに創作意欲を大いにかきたてられたのか、尺は25thシングルの「GIVE ME FIVE!」の34分を優に超えるAKB48史上最長の64分!もはや、MVではなく映画と言っても良いだろう、映画ファンの注目も集める事態となっている。

青春映画の名作を多数生み出してきた監督だけに、授業風景や友達との語らいの一時など、眩しい少女たちのきらきらした瞬間が、何気ない学園生活の中に紡がれていく。タイトルの「So long!」は、もう会えない“さようなら”ではなく、再び会える“じゃあ、またね”という意味。少しほろ苦くも友達との絆が心に響く、温かな展開が待ち受けている。

今回、初センターを務める渡辺麻友が女優志望の“夢”、福島からの転校生“未来”を松井珠理奈が演じ、松井はウエディングドレス姿も披露。一方の渡辺は、実は大林監督とは浅からぬ仲(!?)で、監督がかつてメガホンを取った『ねらわれた学園』(81)のアニメ版で、2012年に声優デビューを飾っている。その『ねらわれた学園』では薬師丸ひろ子を、『時をかける少女』(83)では原田知世をそれぞれ主演に迎え、数々のアイドル映画を生み出したことでも知られる大林監督にとって、AKB48はまたとないモチーフと言えるだろう。

多くの大物監督とのコラボを実現させ、今回は日本を代表する名匠とタッグを組んだAKB48。こうなると次に起用されるのは誰なのか。そしてMVはどこまで長くなるのか。AKBファンでない映画ファンまでが、その一挙一動から目が離せなくなってしまうかもしれない。まずは「So long!」で、大林監督が存分に引き出した彼女たちの知られざる魅力を堪能してみてほしい。【トライワークス】

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