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これぞヒューマンドラマの王道!『スマイル、アゲイン』の“父子愛”はなぜ泣けるのか?

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これぞヒューマンドラマの王道!『スマイル、アゲイン』の“父子愛”はなぜ泣けるのか?

時代やジャンルを問わず、多くの名作が観客を感動させてきた“親子”映画。その中でも、ダメな父親が挫折を乗り越えて家族との関係を見直していく、というストーリーはまさにヒューマンドラマの王道だ。息子への愛を原動力に、ホームレスから一流証券マンへ転身を遂げる父親を描いた『幸せのちから』(06)のガブリエレ・ムッチーノ監督は、8月17日(土)公開の『スマイル、アゲイン』でも同テーマに挑んでいる。

この映画に登場するのは、どん底から抜け出すことができないダメな父親・ジョージ。かつてはヨーロッパの一流クラブでプレーし、ワールドカップでも活躍した元プロサッカー選手だった。しかし、引退後の生活は下り坂。その日暮らしで家賃も払えず、家庭もほったらかしだったため、妻と息子は出て行ってしまうというジョージの“ダメ夫&ダメ父親”エピソードが紡ぎ出されていく。そんな中で彼がジュニアサッカーチームのコーチとして息子と同じ時間を過ごし、しだいに家族との絆を再認識していくという物語だ。

『宇宙戦争』(05)や『リアル・スティール』(11)、『ファミリー・ツリー』(12)など、父子関係の修復を描く映画は近年でも次々と誕生している。日本映画では、第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞に輝き話題となった『そして父になる』(9月28日公開)もまさしくこのジャンルといえるだろう。福山雅治演じる父親は、仕事に粉骨砕身してきたものの、息子が取り違えられた他人の子だと知ってしまうエリート。苦悩の中で親子関係を問い直す姿には思わず胸が締めつけられるほどだ。

どんなにダメな父親であろうとも、必死に子どもとの関係を改善しようと奮闘する姿は、いつの時代も大きな感動を呼ぶ。それは厳しい現実にぶち当たっても、守るべき愛する家族のために、挫折から這い上がっていく父親としての“強さ”が、観る者の心を打つからにほかならない。ヒューマンドラマの醍醐味がつまった『スマイル、アゲイン』をきっかけに、父子愛のドラマにぜひ再注目してみてほしい。【トライワークス】

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