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北村一輝、残虐なサイコキラー役に「感情移入できるものだけを演じるのが俳優ではない」

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北村一輝、残虐なサイコキラー役に「感情移入できるものだけを演じるのが俳優ではない」

日本とインドネシア初の合作映画『KILLERS キラーズ』(2014年2月1日公開)のフッテージ上映付き記者会見が12月20日に都内で開催され、北村一輝、高梨臨、監督のモー・ブラザーズが登壇。サイコキラー役で主演を務めた北村は「役柄に全く共感ができなかった」と苦笑い。「アジア人としてどれだけの技術を見せられるか。その技術を見せられるジャンルだと思った。完成作を見て、彼らのセンスに驚いた」と衝撃作への手応えを語った。

東京とジャカルタを舞台に、殺しに魅了された男たちの狂気を描く本作。北村が演じるのは、サディスティックな残忍さと独自の美意識を貫くサイコキラー役だ。北村は「監督と話し合ったら、演じる役柄は“神”だと言われて。理由や考えがあって殺しをするのではなく、目の前に人がいるというだけで殺してしまう人間であってほしいと言われた」と述懐。さらに「理解できて、感情移入できるものだけを演じるのが俳優ではない」と役者としての熱を見せ、「目の開け方や声の出し方まで、細かく演出してもらった」とモー・ブラザーズに全幅の信頼を寄せていた。

ティモ・ジャヤントとキモ・スタンボエルの親友2人組からなるモー・ブラザーズ。ティモは「バイオレンスとは何なのかを考えるきっかけになれば嬉しい」と本作にこめた思いを吐露。北村に関してキモは「監督のビジョンを、何でも演じることができる偉大な役者」、ティモも「ユニークな個性を持った方。僕も北村さんもディテールにこだわるタイプなので、現場で意見を話し合うこともあったが、そういう時はたいてい、北村さんのアイディアが合っていた」と北村を絶賛。

一方の北村も「ちょっとクレイジーな発想を持っている2人。音やカメラワークのセンスも素晴らしい」と、モー・ブラザーズの才能に感服。「次も呼んでくれないんだったら、こちらから邪魔しに行きたい」と笑顔でさらなるコラボレーションに期待すると、高梨も「監督が2人いても混乱がなく、とてもやりやすい現場だった。また是非、次回も出たい」と意欲を見せていた。

また、圧倒的なアクション描写で話題をさらった『ザ・レイド』(11)の監督、ギャレス・エバンスが製作総指揮を務めている本作。北村は続編である『ザ・レイド GOKUDO』(2014年公開予定)への出演が決まっている。北村は「『KILLERS キラーズ』の撮影中に、目の前で『ザ・レイド』続編の話をしていたので、『出してくれ、出してくれ』と冗談で言っていたんです。そうしたら出られることになって(笑)」と告白。「ジャカルタに行って、街のパワーに驚いた。カメラアングルも見たことのないもので、すごい刺激的だった」と、充実の表情で語ってくれた。【取材・文/成田おり枝】

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