ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、グランプリは東京出身、31歳の女性監督|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、グランプリは東京出身、31歳の女性監督

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ゆうばり国際ファンタスティック映画祭、グランプリは東京出身、31歳の女性監督

第24回ゆうばり国際ファンタスティック映画祭のクロージングセレモニーが、3月2日に夕張市のアディーレ会館ゆうばりで開催され、各賞の授賞式が行われた。若手監督の登竜門「オフシアター・コンペティション部門」の11作品の中からグランプリに選ばれたのは、東京都出身の31歳の女性監督・竹葉リサの『さまよう小指』だった。

同部門の審査委員長の根岸吉太郎は、『さまよう小指』について「なんといってもユニーク」と絶賛。「小指からクローンを作る。全く発想できないってことはないのかもしれないけど、それを6日間の撮影で、実現させてしまったすごさ。シナリオのアイディアがすごく抱負だと思いました。また、映画として、女性パワーが圧倒的に強かった。みんな血だらけにしたのに、男性は草食でした。この受賞は象徴的な出来事でした」。

竹葉監督は、「キャスティングが一番大変だったかも。(ヒロインの)我妻三輪子さんが、本当にエネルギーの塊のような子で、彼女でしか撮れないと思いました」と撮影の苦労について語った。また、受賞の喜びについて「キャストとスタッフに伝えたい。大半が、夕張へ遊びに来たことがきっかけで知り合った方々なので」と、共に映画を作ったキャストやスタッフへの感謝の言葉を述べた。

さらに、根岸は「可能性がいちばん大きい。竹葉ワールドの次を見てみたい。グランプリで200万円を渡して、次を作らなきゃいけないという状況に追い込みたかったです」と、若き新鋭監督を激励した。【取材・文/山崎伸子】

【オフシアター:コンペティション部門受賞結果】

●グランプリ『さまよう小指』 監督:竹葉リサ ●審査員特別賞『女体銃 ガン・ウーマン』監督:光武蔵人 ●北海道知事賞『リュウグウノツカイ』監督:ウエダ アツシ ●スカパー!映画チャンネル賞『死ななくて』監督:ファン・チョルミン ●シネガー・アワード『さまよう小指』監督:竹葉リサ

【インターナショナル・ショートフィルム・コンペティション部門受賞結果】

●グランプリ『JUNK HEAD 1』 監督:堀貴秀 ●優秀芸術賞(1)『サイクロイド』監督:黒木智輝 ●優秀芸術賞(2)『肛門的重苦 Ketsujiru Juke』監督:冠木 佐和子 ●優秀芸術賞(3)『イナーシャル・ラブ―隋性の愛―』監督:セザール・エステバン・アレンダ、ジョゼ・エステバン・アレンダ ●審査員特別賞『貧血』監督:加藤麻矢

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