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CIA、FBI、DEA…映画やドラマに出てくる組織の違いは?

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CIA、FBI、DEA…映画やドラマに出てくる組織の違いは?

映画やドラマによく出てくる“FBI”や“CIA”といった名前。犯罪の予防、摘発に関わる組織だということはわかっても、何が違うのかわからない人は多いのでは…?その違いについて、今回は映画やドラマ作品を交えてお手軽に解説する。

まずCIA(中央情報局)は、対外諜報活動を行うアメリカの情報機関。元CIA捜査官ブライアン・ミルズ(リーアム・ニーソン)の活躍を描く『96時間』シリーズや、イギリス情報局秘密情報部(MI6)工作員のジェームズ・ボンドがCIA工作員と機密情報を奪い合う『007』シリーズなど、アクション映画ではお馴染みの存在だ。

またCIAは『フェア・ゲーム』(10)、『ゼロ・ダーク・サーティ』(12)、『アルゴ』(12)など社会派作品や伝記の題材にもなりやすい。ただし、映画やドラマで“スパイ活動”と呼ばれる“情報収集活動”の実態は表に出されることが限りなくゼロに近いため、その全貌はまだまだ謎に包まれている。

一方、同じアメリカの機関でも複数の州にまたがる犯罪の捜査、取締りを担当するのがFBI(連邦捜査局)だ。州警察では手に余る広範囲に及ぶ難解捜査や、被害額が大きい凶悪事件を担当する。

高度で知能的な犯罪が横行しているため、FBIでは特別捜査官に財務、コンピューター、工学、多様な言語など、何かしらの専門知識や特殊技能が求められている。採用時には体力テストもあり、短距離走、長距離走はもちろん、腕立て伏せは1分間の回数計測と時間無制限の両方が課されるという。そんな瞬発力と持久力を兼ね備え、高度な専門知識も駆使できるというまさに超人級のエリート集団だ。

そんなFBIの捜査官たちが活躍する映画は『ハートブルー』(90)、『羊たちの沈黙』(91)、『アメリカン・ハッスル』(13)などフィクションから実録まで多数存在する。なかでも『J・エドガー』(11)は、FBI初代長官であるジョン・エドガー・フーバー(レオナルド・ディカプリオ)の半生をつづるもので、FBIがどういう組織か、なぜ現在のような組織形態になったのかを理解するのにはうってつけの一本だ。

そんなFBIとともに米の治安を守る3大機関と呼ばれているのが麻薬取締局“DEA”と移民税関執行局“ICE”。DEAは5000人以上の特別捜査官が在任し、薬物犯罪を捜査する主導機関で、映画『2ガンズ』(13)、『サボタージュ』(14)、ドラマ「ブレイキング・バッド」など、近年題材にされることの多い機関だ。

ICEは2003年に設立された比較的新しい機関で、不法移民の取締りのほか、武器や麻薬の密売、国際的なギャングの犯罪捜査など、広範囲で活動している。ハリソン・フォード主演の『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』(09)などで描かれているが、FBI、DEAと比べるとICEの日本での認知度はまだまだ低いかもしれない。

そんな3大機関の捜査官たちがタッグを組んで凶悪犯罪に立ち向かうのがドラマ「グレイスランド/西海岸潜入捜査ファイル」(5月2日DVD発売)だ。“グレイスランド”と呼ばれるシェアハウスでDEA、ICEの捜査官らと共同生活を送るFBI捜査官のマイクが、仲間と協力して潜入捜査をこなしながら、彼らの内偵調査も並行して行うというスリリングな展開がウリ。アメリカの各捜査局について知るうえでも、ぜひ一度「グレイスランド」をチェックしてみてほしい。【トライワークス】

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