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『海街diary』四姉妹の個性がまぶしい衣装を考察

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『海街diary』四姉妹の個性がまぶしい衣装を考察

『そして父になる』(13)の是枝裕和監督が、吉田秋生の人気コミックを、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すずを迎えて映画化した『海街diary』が6月13日より公開された。いまをときめく女優陣4人が演じるのは、個性豊かな四姉妹だ。それぞれキャラクターが立っているが、4人のファッションが雄弁に個性を物語っている点にもご注目!

本作は、鎌倉の古い一軒家に住む四姉妹の物語。しっかり者の長女・幸(綾瀬はるか)、酒好きで“恋の狩人”の次女・佳乃(長澤まさみ)、マイペースな三女・千佳(夏帆)が、15年間疎遠になっていた父の葬儀で、母親違いの妹・すず(広瀬すず)と出会う。4人はその後、共に鎌倉で暮らし始める。

吉田秋生のコミックの中でも、きっちりと描き分けられている四姉妹のファッション。映画で衣装デザインを担当したのは、スタイリストでデザイナーの伊藤佐知子だ。近作では、洋裁店をフィーチャーした中谷美紀主演の『繕い裁つ人』(05)やNHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)などの衣装担当としても知られている。

幸は、シンプルでベーシックなデザインのブラウスやカット&ソーなどのきちんとした着心地の良いアイテムを好み、恋やお酒に溺れやすい次女は、いかにの男好きのするチャラッとした露出度高めの衣装が多い。実際、長澤は、へそ出しファッションや、スレンダーな美脚が光るショートパンツ姿で、ナイスバディを披露している。

年上の山男と仲が良い三女・千佳は、チロリアンなアウトドア系の山ガール風ファッションを、まだ中学生の四女・すずは、快活な元気印のTシャツやオーバオール、パンツなどで登場する。

それぞれの衣装に、性格がにじみ出ているところが秀逸。たとえば、父親の葬儀に四姉妹が出席した時も、制服を着用したすず以外の三姉妹の喪服には、ちゃんとキャラクターが表れている。

四姉妹がスクリーンで顔を揃えるだけでも実にまぶしいのだが、4人が揃って浴衣で花火をするシーンは見ているだけで思わずうっとり。まさにポストカードにして取っておきたいほど、画になる名シーンで、いつまでも見ていたくなる。『海街diary』で、いまを輝く4ショットを是非堪能していただきたい。【取材・文/山崎伸子】

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