田原総一朗、園子温に「映画を何本も撮れてうらやましい」|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
田原総一朗、園子温に「映画を何本も撮れてうらやましい」

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田原総一朗、園子温に「映画を何本も撮れてうらやましい」

園子温監督が怪獣特撮映画の要素を取り入れながら、愛と夢、野心を描いた感動作『ラブ&ピース』(公開中)のトークイベントが、7月20日にTOHOシネマズ新宿で開催。本作にも出演しているジャーナリストの田原総一朗と園監督が登壇した。会場にはカメのラブちゃんも登壇し、ほのぼのとしたクロストークが行われた。

劇中の田原は、“田原総一朗”自身として出演し、かなりのインパクトを与えているが「どういう役かわからないまま、頼まれたんです。ああいう役だとわかっていたら出ていなかった。でも、とても面白い映画です」と、園監督をチクリと刺しながらも、映画を称えた。

園監督は「現場で田原さんに、『次は何をやれば良いんだ!』と怒鳴られて。怖いなと思ってタジタジでした。田原さんほど怖い感じがしたのは初めてで、あの日は疲れて帰ったのを覚えています」と苦笑い。田原は「ごめんなさいね」と笑顔で謝る。園監督は「快諾していただいて光栄でした」とうれしそうに語った。

田原が園監督に「カメという発想は前からあったのですか?」と尋ねると、園監督は「はい。台本は25年前に書いて、夢の島から始まる映画でした。それがなくなっちゃったので、2013年に撮影し、2015年にオリンピックの建設が発表となるってことにしたら、公開がちょうど遅れて。今、大騒ぎの真っ只中です」と映画公開の絶妙なタイミングについて説明した。

『あらかじめ失われた恋人たちよ』(71)などで、映画監督を務めたことのある田原に、園監督は「もう、映画は撮らないんですか?」とふる。田原は「園さんは、たくさん映画を撮っていてうらやましい」と言いながら、「どのくらいかかった?」と『ラブ&ピース』の製作費について尋ねた。

園監督は「お金?2億5000万円です」と答えると、田原は「2億5000万、集めるの、大変だもんね」とうなずく。園は「円谷プロさんがお金を出してくれました。でも、僕、当時、これをデビュー作にしようと思っていたんです。自分はジメジメした日本映画ではなくてちょっとスケールの大きい怪獣映画でデビューを飾ろうと思っていたので。まさかこんなに遅くなるとは思っていなかった」としみじみと25年間という月日を振り返った。

『ラブ&ピース』の主人公は、冴えないサラリーマン・鈴木良一(長谷川博己)で、彼の人生が、1匹のミドリガメとの出会いを経て、怒涛のような展開を見せていく。気がつけば良一は、まばゆいスポットライトを浴びるロックスターになっていた。ヒロインを麻生久美子が務めた。【取材・文/山崎伸子】

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