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タランティーノ監督、名作曲家の受賞歴を間違えて炎上

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タランティーノ監督、名作曲家の受賞歴を間違えて炎上

現地時間の10日に開催された第73回ゴールデン・グローブ賞授賞式で(以下GG賞)、クエンティン・タランティーノ監督が、巨匠作曲家のエンニオ・モリコーネの受賞歴を間違え、ネットで炎上する騒ぎが起きている。

ゴールデン・グローブ賞の授賞式に登場したクエンティン・タランティーノ監督
ゴールデン・グローブ賞の授賞式に登場したクエンティン・タランティーノ監督写真:SPLASH/アフロ

今回タランティーノ監督は、自らが脚本と監督賞を手掛ける『ヘイトフル・エイト』の楽曲をイタリアン人のエンニオ・モリコーネに依頼。モリコーネは本作でオリジナル作曲賞にノミネートされ、見事受賞を果たした。授賞式を欠席したモリコーネに代わってタランティーンの監督が受賞スピーチに応じ、「こんな巨匠が、アメリカでは映画で今までに一度も賞を受賞していない。映画音楽の作曲家としてだけでなく、モーツァルトやべートーヴェン、シューベルトなどすべての作曲家の中で、一番好きな作曲家なんだ。彼が87歳でこの賞を受賞したことが本当に嬉しい!グラッチェ!」と彼の功績をたたえた。

【写真を見る】『アンタッチャブル』(87)、『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)などで知られる巨匠エンニオ・モリコーネ
【写真を見る】『アンタッチャブル』(87)、『ニュー・シネマ・パラダイス』(88)などで知られる巨匠エンニオ・モリコーネ写真:SPLASH/アフロ

このスピーチはハリウッドの理不尽さを訴えたように思われたが、実際には『ミッション』(86)と『海の上のピアニスト』(99)でGG賞を受賞しており、今回が3度目の受賞だ。これについてはファンも含めてがっかりしたようで、「彼は既に2度もGG賞を受賞してて、初めてじゃないよ」「映画の知識は凄いけど、音楽の知識はかなりひどい」「一番好きで自分の映画の曲を依頼した人の経歴ぐらい勉強するべき」「受賞スピーチで恥ずかしい」「タランティーノ監督の権威が地に落ちた」といった非難のツイッターが殺到している。

ちなみにアカデミー賞に関しては、功労賞は受賞しているものの過去5回のノミネートで無冠に終わっており、ヨーロッパでは各賞を席巻している巨匠モリコーネに対し、「GG賞のノミネートも『マレーナ』(00)以来だし、僕の作品で、アメリカ映画界の最高峰であるオスカーを!」と間接的に訴えたのではないか?という好意的な声も寄せられている。【NY在住/JUNKO】

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