『あぶ刑事』舘ひろし&柴田恭兵を、浅野温子&仲村トオルはどう見ているか?|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
『あぶ刑事』舘ひろし&柴田恭兵を、浅野温子&仲村トオルはどう見ているか?

インタビュー

『あぶ刑事』舘ひろし&柴田恭兵を、浅野温子&仲村トオルはどう見ているか?

「伝説(レジェンド)が、遂に、終わる!」。『あぶない刑事』シリーズ10年ぶりの新作映画『さらば あぶない刑事』(1月30日公開)に、ファンは歓喜しつつ、挑発的なコピーに戸惑いを覚えた。舘ひろし演じるダンディーなタカと、柴田恭兵演じるセクシーなユージは、これで見納めとなってしまうのか?テレビ放映から30年、絶妙なチームワークを見せてきた舘ひろし、柴田恭兵、浅野温子、仲村トオルにインタビュー。

『さらば あぶない刑事』では、港警察署捜査課の刑事コンビ、タカこと鷹山敏樹(舘ひろし)と、ユージこと大下勇次(柴田恭兵)が、定年退職を5日後に控えていながらも、ヨコハマに進出してきた中南米の犯罪組織に立ち向かっていく。仲村演じる町田透は課長となり、浅野演じる真山薫は、神奈川県警重要物保管所所長となっていた。

最初に、10年ぶりの映画をオファーされた時の感想を伺うと、まるで劇中の刑事部屋のような雰囲気で、クロストークが繰り広げられる。

舘「俺は単純にうれしかった。もう1回できる、もう一回遊べるということで。でも、今回やるのなら、一度原点に戻りたいという気持ちがあった」

柴田「僕ももちろんうれしかったです。最後だという思いも強かったし、今回はいろいろと話し合いもできて、結果、良いものができたなと思っています」

仲村「他の仕事と、話の来方が違うんです。やりますか?やりませんか?ではなく、やるから、お前もやるよなと(苦笑)」

浅野「私もうれしかったです。あまり10年置いたという感じはしなかったです」

仲村「僕がいちばん心配だったのは、舘さんと恭兵さんが、あれ?と思うくらいお年を召されていたらどうしようということでした。僕は『あぶ刑事』ファンですから。でも、初日にお2人に挨拶した時、やったあ!まだ格好良い!と思えたので、その心配はなくなりました」

柴田「要は、トオルも『俺たちはもう過去の人』と思っていたってこと?

仲村「いやいや。とんでもない!」

続いて、浅野と仲村に、舘と柴田の格好良いと思う点について聞いてみる。柴田が「席を外した方が良いかな?」と言うと、舘も「外した途端に『ない』と言うんでしょ?」とちゃかす。浅野も「外してもらった方が良いかも」と笑ったが、そのままインタビューは続行。

仲村は「ある人が、格好良さについて、すごく明確に書いていたんですが」と2人について語り始めた。「なぜ、格好良いのかというと、格好悪いことをしないからだと。すごくストイックな生き方をされている。まあ、舘さんは、ある欲望に関しては、欲望のままに生きた時代があったのかもしれないですけど(笑)。たとえば弱音を吐くとか、疲れたらしゃがみこむとか、格好悪いことをしないように我慢するのはかなりきついことだと思いますが、それを30年間、いや、お2人のキャリアで言うともっと長い時間、し続けている。そこがすごいと思います」

浅野は「2人ともすごく優しいんです」と柔和な笑みを浮かべる。「最近は、優しい男ってなかなかいないんです。強いから優しい。私なんて言ってしまえば、2人に許されて生きているみたいなものですから。優しい強さをもった人だから、男も女も憧れるんじゃないかなと。特に、女は優しい人を無条件にかぎわけるんです」

舘「良いね。『女はやさしい男をかぎわける』。覚えておこうっと」

仲村「それ、どこで使うんですか(笑)」

インタビューは、4人がそれぞれのコメントに突っ込みを入れながら、終始笑いを交えて進んでいった。それは、30年間共に歩んできた仲間ならではのあうんの呼吸というものだろう。4人の最後の勇姿が観られる『さらば あぶない刑事』は、ファン垂涎の1作となった。【取材・文/山崎伸子】

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