恐竜くんが解説!新しい恐竜映画『アーロと少年』の魅力|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
恐竜くんが解説!新しい恐竜映画『アーロと少年』の魅力

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恐竜くんが解説!新しい恐竜映画『アーロと少年』の魅力

弱虫でひとりぼっちの恐竜アーロと、怖いもの知らずの勇敢な少年スポットの友情を描くディズニー/ピクサーの最新作『アーロと少年』(公開中)。公開後、大人からも「泣けた」「感動した」の声が相次いでいるように、ただの子供向けアニメーションや恐竜映画として片付けてしまうには惜しいほど見どころの詰まった作品となっている。そこで、恐竜のことを知り尽くし、恐竜や古生物学の面白さを伝えるため活動している恐竜くんに、本作について解説してもらった。

開催中の「恐竜博2016」(国立科学博物館)も大盛況で、90年代のように再び恐竜がブームになりつつあるる昨今だが、実は“恐竜女子”が増えているそう。「1993年に『ジュラシック・パーク』が公開され空前の恐竜ブームが起こりました。実はこの時に恐竜の魅力にハマった世代が、今子供と一緒に恐竜展などを楽しんでいます。それから恐竜好きは男性という考え方はもう古いですね。恐竜のイベントに来てくれるのは女性の方が多いこともありますよ」とのこと。ちなみに女性は、“かわいい”“美しい”など見た目に惹かれる人が多いそうだ。

さらに恐竜くんは、本作における“2大人気恐竜”のアパトサウルスとティラノサウルスについて解説。主人公のアーロはアパトサウルスだが、「アパトサウルスは恐らくゆったりしていて穏やかな性格だったでしょう。多くの恐竜に仲間や子供を守る習性があったらしいので、アーロのように家族で暮らしていたかもしれないですね」とのこと。ちなみにアパトサウルスは恐竜映画には必ずと言っていいほど出てくる人気の恐竜で、スティーヴン・スピルバーグとジョージ・ルーカスが製作総指揮を務めたアニメーション映画『リトル・フット』の主人公もアパトサウルスだった。

また、ティラノサウルスの描き方が今までとは違い斬新だったそうで、「ティラノサウルスは『ジュラシック・パーク』のように恐ろしい存在で描かれることが多いんです。しかし本作ではアーロの冒険を助け正しい道に導いてくれる指南役。こういった描かれ方は今までになかったと思います」とのこと。2大人気恐竜の描き方の違いにも注目してみると面白いかもしれない。

そして、これまで人間と恐竜が共存する世界を描いた映画はたくさんあったが、本作の設定には、今までになかった面白さがあると語る。「人間と自然の共存というテーマを感じました。今回は恐竜アーロが人間のように描かれ、人間のスポットは言葉を持たないのですが、アーロはスポットとの旅を通じて、勇気を持って、全力でスポットを守ろうとします。これを見てもしかするとスポットは自然の比喩として描かれているんじゃないかと思いました」

「あえて恐竜と人の立ち位置を逆転させることで、私たち人間が自然や生き物とどう向き合うべきかを、恐竜アーロを通して語り掛けているように感じました。自分とは異なる存在であるスポットに、アーロは真っ直ぐに向き合い、命を懸けて、全力で守り切ろうとします。そして、映画のラストでは、ある大きな決断を下すのですが…」

この“アーロの決断”に、今私たち人間が自然に対して求められている「強さ」を感じたと、熱いまなざしで力説してくれた恐竜くん。果たしてどんなラストシーンとなっているのか?まだ見ていない人は、ぜひこの春、“新しい恐竜映画”である『アーロと少年』を堪能してみてほしい。【Movie Walker】

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