池松壮亮と菅田将暉が、お互いの色気と意外性を語る|最新の映画ニュースならMOVIE WALKER PRESS
池松壮亮と菅田将暉が、お互いの色気と意外性を語る

インタビュー

池松壮亮と菅田将暉が、お互いの色気と意外性を語る

此元和津也の同名人気コミックを映画化した『セトウツミ』(7月2日公開)でW主演を務めた池松壮亮と菅田将暉にインタビュー。出演作が相次ぐ売れっ子の2人は、初めてがっつりと共演してみて、お互いをどう感じたのか?また、2人に共通するキーワード“色気”についても聞いてみた。

『セトウツミ』というタイトルは、主人公の瀬戸(セト)と内海(ウツミ)の名前を組み合わせたもの。クールな塾通いの内海役を池松が、お調子者・瀬戸役を菅田が演じ、放課後の河原で、とりとめもない会話を繰り広げる。『さよなら渓谷』(13)や『まほろ駅前多田便利軒』シリーズの大森立嗣がメガホンをとった。

共演してみて意外に思った点を尋ねると、菅田は「もっとしゃべらない人かと思っていたらそうではなくて。プライベートの方がちょっとテンションが高いです」と池松の隠れた一面を明かす。「そこは予想を超えたところでした。フレンドリーですし、生まれながらのボケで、常にボケたがります(笑)。僕は友だちといると自分がボケて、あまりツッこむことはないんですが、池松さんに関してはツッこまないと気になるんです」。

池松は、そんな菅田に「優しいんですよ。ボケたらすぐに返してくれるんです」と微笑む。2人は『デスノート Light up the NEW world』(10月29日公開)でも共演していて、この作品と前後して撮影をしていたので、より一層意気投合したようだ。「『デスノート』も終わって、2か月くらい空けて会ったらうれしくなったんです。しゃべっていても面白いし、飯を食いに行って、僕が関西弁で話しかけるとちゃんと返してくれるので。まあ、僕が“かまってちゃん”なんです」。

菅田は「そうだね」とうなずき「池松さんはアンテナが常にビンビンで、いろんなところを見ているんです」と感心する。

続いて、男の色気の話題へ移る。菅田は池松を横目に見ながら「ずっとエロイです」とうなる。「そもそも顔がエロイ。僕ら世代からいくと池松さんは2個上なんですが、『誰がいちばんエロイか?』という話になると、必ず池松さんの名前が上がります。女性から見てももちろん魅力的だと思うけど、男から見てもそうで、ずるいなあ、カッコいいなと思う人です」。

池松は自身の色気について「自分では色気がどうとかは考えないし、色気が欲しいわけでもない。増してやそれを武器にしているわけでもないんです。僕の場合、たまたま裸になる機会が多くて、そう言われるんでしょうね」と冷静に見ている。

池松はさらに、菅田の色気についてはこう分析する。「菅田くんは、労働的なものではない“疲労感”が色気につながっているんだろうなと思います。それが天性なのか、それとも菅田くんがいろんなものを見てきて、ちょっと早く大人になったからなのか?彼はちゃんと敗北を知っていて、その敗北感も色気につながっているのかも。全然背伸びをせずに、ちゃんと1人で真っ直ぐに立っている。自分はさておき、同い年くらいの人を見てもそういう人はいないです」。

菅田は少し照れながら「すごくうれしいですね。また、いろんなものを見られているんだなとも思いました」と池松の洞察力に驚きつつも、柔和な笑顔を見せた。

『セトウツミ』のキャッチフレーズは、ケンカもない。部活もしない。壁ドンもない。「喋る」だけの放課後。ただ、池松壮亮と菅田将暉が演じたことで、なんとも言えない絶妙なハーモニーが生まれ、実に豊かな映画となった。ほぼ1シチュエーションの会話劇だが、そこには人生の可笑しさや愛おしさが詰まっている。まさに2人の俳優力が光る青春映画となった。【取材・文/山崎伸子】

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