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映画初主演の小出恵介が俊足ランナー役で「やりきった!」

インタビュー

映画初主演の小出恵介が俊足ランナー役で「やりきった!」

『ROOKIES 卒業』(09)に出演した小出恵介が、箱根駅伝を題材にした青春映画『風が強く吹いている』(10月31日公開)で映画初主演を飾った。本作では俊足のランナー、ハイジ役ということでかなり走り込み、役と一体化できたようだ。そんな小出恵介の素顔を直撃!

現場に入る前に走るトレーニングに励んだという小出恵介。「走れば走るほどフォームが定まっていき、自分に合ったピッチがわかってくるんです。体つきも変わっていき、楽しくなってくるから、もっと練習しようっていう気持ちになりました。今までは酒を飲みに行ってた日も、『今日は夜走ろう』と思い立ったり」。

とはいえ舞台挨拶時には、病み上がり状態で撮影に入り、死にそうだったと激白していた小出。「やっぱり現場って容赦ないですからね。僕は特に速いランナーの役だったから、求められるハードルが高かったので、始まったら戦いでした。それまでにどれだけ準備できるかってのはありましたが、やはりやりながら作っていかないといけなかったですし」。

実際に駅伝を走ってみて、充実感はあったのか? 「本戦のシーンで自分がタスキをもらうとき、走る前に感動しちゃって。ハイジにとってはあのメンバーで箱根を走ること自体がまず夢で、しかも大学に入ってから4年間ずっと思い続けてきたことが達成されたんだと思ったら感無量で。自分でも意外でしたね。台本を読んだときにはそこまで感じなかったけど、こういう感情って沸いてくるんだなと。また、沿道のお客さんも声援を送ってくれて本当に興奮したし、集中できました」。

ランナーズハイになったりもしたのだろうか? 「そこまでいけたかどうかはわからないけど、自分の描くフォーム、自分に合ったピッチで走れたときはすごく気持ち良かったです。これだったら何周も走れるんじゃないかなって思ったことはありました」。

本作が映画初主演作となったが、その手応えとは? 「終わったとき、やりきった! と思えたんですよ。すごく大変で苦しかったけど、それはそれで頑張っただけの充実感はあったし、報われるんだなと思って。映画を観て、それが画にも出てたと思ったので、やればやるだけ良くなるんだってことを教えられた感じがします」。

まさに、俳優として新たなステージに上がれたのではないか。「そうですね。上がってたらいいですけどわかんない。上がったとは言い切れないかな……(笑)」。

そんな小出の今後の抱負とは? 「いまは与えられたものを精一杯やることしかできないですね。何よりも映画に出続けたい。やっぱり出続けるのは難しいと思うし、自分がどんどん変化していかないといけないとも思うから」。

走って走って走り続けた彼が得た境地はどんなものだったか? その気持ちのいい達成感は、彼が言うように画が物語っている。ぜひ、彼のカモシカのような走りをたっぷりと堪能して。【Movie Walker/山崎伸子】

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