イェジー・ラジヴィオヴィッチ
Mateusz Birkut
スターリニズム全盛の時代と現代のポーランド社会をつなぎながら、この国が乗り越えてきた戦後と、その時代に生きたある煉瓦工の悲劇をドキュメンタリーを作る過程で描く。製作はバルバラ・ぺツ・シレシツカ、監督は「すべて売り物」のアンジェイ・ワイダ、脚本はアレクサンドル・シチボル・リルスキ、撮影はエドワルド・クウォシンスキ、音楽はアンジェイ・コジンスキ、美術はアラン・スタルスキが各々担当。出演はイェジー・ラジヴィオヴィッチ、ミハウ・タルコフスキ、クリスティナ・ザコヴァトヴィッチ、ピョートル・チェシラク、ヴィエスラフ・ヴイチク、クリスティナ・ヤンダ、タデウシュ・ウォムニツキ、ヤツェク・ウォムニツキ、レオナルド・ザヨンチコフスキ、ズジスワフ・コジェンなど。
1976年のポーランド。映画大学の女子学生アグニェシカ(クリスティナ・ヤンダ)は、彼女の第1回ドキュメンタリー作品としてテレビ局で仕事をすることになった。彼女は、50年代の労働英雄の姿を描くことで、その年代の人々や周囲の状況を伝えようと思いあたり、主人公の調査のため博物館に行った。そして、その倉庫の隅で、かつて有名だった煉瓦積みエマテウシュ・ビルクート(イェジー・ラジヴィオヴィッチ)の彫像が放置されているのを発見した。ビルクートは、戦後のポーランドで最初に建設された大工業プロジェクトの建設に従事した労働者だったが、現在の消息は不明だった。そして、生き証人とのインタビューを通じて、彼女は、一人の労働者を浮き彫りにしてゆく。映画監督ブルスキ(タデウシュ・ウォムニツキ)は、当時統一労働者党員が組織したデモンストレーションでビルクートは煉瓦積みの新記録を打ち立てたと語った。マスコミは彼にとびつき、彼を描いた映画で、ブルスキも監督として新しい道を歩むことになったのだ。次に会ったミハラック(ピョートル・チェシラク)は、もと保安隊の将校で今はストリップ劇団の座長をしているが、彼はビルクートの経歴を詳しく知っていた。ビルクートは煉瓦積みのチームの班長だったが、そのデモンストレーションに参加した時、熱く焼けた煉瓦を渡された。それはサボタージュの意図だったのだが、同僚の一人が犯人として疑われた時、ビルクートは彼をかばい、共に刑務所に送られることになり、ビルクートは職も名誉も失つてしまったのだ。出獄したビルクートは、入獄中に別れた妻を探していたということだが、めぐり逢えたのかは定かでなかった。ビルクートの前妻がザコパネにいるらしいということからその町を訪ねたアグニェシカは、彼女に会った。そして、彼女の悲惨な生活と夫との再会の話に胸うたれた。しかし、主人公がみつからなくては映画は完成できないだろうということでテレビ局が、彼女の企画を没にしてしまった。困ったアグニェシカは、父(ズジスワフ・コジェン)に相談する。父は、彼女に平凡な真実こそが何よりも大切であること、映画が完成するということよりも、彼女が追求したそのものが真実だということを説明する。彼女は、ビルクートの息子がグダニスクの造船所で働いていることを知り、彼を訪ねた。ビルクートはすでにこの世になく、それ以上のことは、息子の口から聞き出せなかった。しかし、彼女はあきらめない。彼女はビルクートの息子と共にワルシャワに向かった。
Mateusz Birkut
Wincenty Witek
HHanka Tomczyk
Michalak
Jodla
Agnieszka
Jerzy Burski
Burski jeune
L'eonard Frybos l'operateur
Le pere'Agnieszka
Le peneur du son
Le chauffewr-eclairagiste
監督
脚本
製作
撮影
音楽
美術
字幕監修
[c]キネマ旬報社