ミハイル・ウリヤーノフ
Dmitri
文豪ドストエフスキーの名作を「白痴(1958)」のイワン・プィリエフが脚色・監督した文芸大作。撮影はセルゲイ・ウロンスキー、音楽はイサーク・シュワルツ、美術をスターレン・ボルコフが担当している。出演はミハイル・ウリヤーノフ、「怒りと響きの戦場」のキリール・ラヴロフ、アンドレイ・ミヤフコフ、リオネラ・プィリエワ、スヴェトラーナ・コルコーシコなど。なお、完成間近かでプィリエフ監督が急逝のため、ミハイル・ウリヤーノフとキリール・ラヴロフが後をひきつぎ完成した。
五十を過ぎてもなお、肉欲にとりつかれているフョードル・カラマーゾフ。親譲りの性格により、予備大尉の身を放縦な毎日に埋没させている、長男ドミトリー(M・ウリヤノフ)、神を否定する大学出の秀才の次男イワン(K・ラヴロフ)、清純な魂と深い信仰を持つ三男アリョーシャ(A・ミヤフコフ)。カラマーゾフ家には、激しい葛藤があった。特に、ドミトリーが婚約者カテリーナがありながら、ある老商人の世話になっているグルーシェンカ(L・プィリエワ)に惹かれ、そのグルーシェンカが借金に苦しんでいるのを幸いに、父フョードルが自分のものにしようとしているので、二人の対立は大変だった。一方カラマーゾフ家の召使いのスメルジャコフは、昔フョードルが乞食女に産ませた子供で、彼は父を憎み、他の兄弟に嫉妬していた。彼は前からイワンに近づいていたが、しきりにイワンにモスクワ行きを勧めて、行かせた。ドミトリーは、グルーシェンカのために金の工面に奔放したが、都合はつかなかった。ついに彼は、スメルジャコフの手びきにより、父親を殺した。そして逮捕された。実は犯人はスメルジャコフだったのが、彼は自殺してしまい決定的な証言もないまま、裁判は進行した。アリョーシャの証言もグルーシェンカの愛情も役にはたたなかった。彼はシベリア送りと決定した。雪の広野を行く囚人の一行。その後を、行く一台のソリ。ドミトリーとの愛に生きる決心をしたグルーシェンカだった。
Dmitri
Ivan
Alyosha
Grushenka
Katerina
Fydor
Smerdyakov
Monk Zosima
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