ノンナ・モルジュコーワ
Klavdia Vavilova
67年に製作されながら上映を禁止されており、87年に初めて復元された、一人の女性兵士とユダヤ人家族の交流を描く人間ドラマ。監督は処女作の本作を撮った後、映画製作から遠避けられていたアレクサンドル・アスコリドフでワスリー・グロスマンの原作「ベルディチェフの町で」を基に脚本も書き、撮影はワレリー・ギンズブルグ、音楽はアルフレード・シニートケが担当。出演はノンナ・モルジュコーワほか。
10月革命後の内戦期、革命軍の女性コミッサール(政治委員)のクラウディァ・ワヴィーロワ(ノンナ・モルジュコーワ)は部隊と共に南ロシアの小さな町に入る。男まさりの彼女だったが、お腹には同じ革命軍士官の子がいた。そして彼女はこの町でユダヤ人のブリキ職人エフィム(ローラン・ブイコフ)の一家の世話になって出産することになる。一家の手厚い看護によって、そして腕白な子供たちとの触れ合いを通じてクラウディアは次第に母としての自己に目覚めていくが、内戦が続く中で、兵士としての立場との間で板挟みにあう。ついに彼女は意を決し、子供をエフィムらに預け、ただ一人革命軍の後を追って雪原の中を歩いていくのだった。
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