ミシェル・ブーケ
Thomas (old man)
自分が向かいの家の子供と産院で取り違えられたと信じる男の悲痛な一生と、人生の幸福を取り戻すための旅を実験的な手法で描く悲喜劇。脚本・監督は本作が長編デビューになるジャコ・ヴァン・ドルマル、撮影はヴァルター・ヴァン・デン・エンデ、音楽はピエール・ヴァン・ドルマル(挿入歌はシャルル・トレネの「ブン」)が担当。出演はミシェル・ブーケ、ミレーユ・ペリエほか。
老人ホームで暮らすトマ老人(ミシェル・ブーケ)は自分が産院の火事の際にカント家のアルフレッドと取り替えられてしまったと信じている。すべての幸福を奪われてしまった人生の思い出が浮かんでくる。8歳のトマ(トマ・ゴデ)の夢は、TVの名探偵トトになることだった。向かいの家に住むアルフレッドに比べればつつましい暮しだが、仲睦まじい家族に包まれて、トマは幸せだった。しかし、カント氏の依頼で雷雨の夜に飛び立った飛行士のパパ(クラウス・シンドラー)は戻ってこなかった。大好きな姉のアリス(サンドリーヌ・ブランク)とトマは、カント氏のスーパーに復讐を決行する。ママ(フェビエンヌ・ロリオー)がドーバーまで死体を確認しに行っている間中、姉弟は自由で夢のような日々を過した。だが、やがてアルフレッドと仲良くなったアリスにトマは激しく嫉妬する。トマの涙を見たアリスは、カント家に火をつけ、炎の中に消えた。時がたち、青年トマ(ジョー・ド・バケール)はサッカー場でアリスにそっくりな音楽家エヴリーヌ(ミレーユ・ペリエ)を見つけ、愛しあうようになった。が、駆け落ちの日に彼女がアルフレッドの妻であることを知り、トマは絶望する。そして今、大実業家となったアルフレッドが殺し屋に命を狙われていることを知ったトマは、それより先に復讐を果すために懐かしい通りのカント家へ向かうが、アルフレッドもまたトマに嫉妬していたことを知り、年老いたエヴリーヌ(ギーゼラ・ウーレン)とも再会し、決意してアルフレッドとして銃弾に倒れるのだった。
Thomas (old man)
Thomas (adult)
Thomas (Child)
Evelyne (old woman)
Evelyne (adult)
Alice
Alfred (old man)
Alfred (adult)
Alfred (child)
Thomas's mother
Thomas's father
Celestin (adult)
Celestin (child)
監督、脚本
製作
製作
撮影
音楽
美術
編集
字幕
制作補
制作補
[c]キネマ旬報社