ジャック・レモン
Hildy_Johnson
アメリカ・シカゴの1920年代、新聞記者社会を舞台にした風刺コメディで、ブロードウェイのヒット舞台劇の映画化。製作総指揮はジェニングス・ラング、製作はポール・モナシュ、監督は「シャーロック・ホームズの冒険」のビリー・ワイルダー、脚本はワイルダーとI・A・L・ダイアモンド、原作はベン・ヘクトとチャールズ・マッカーサーの同名舞台劇、撮影はジョーダン・クローネンウェス、音楽はビリー・メイ、編集はラルフ・E・ウィンタースが各々担当。出演はジャック・レモン、ウォルター・マッソー、キャロル・バーネット、スーザン・サランドン、ヴィンセント・ガーディニア、デイヴィッド・ウェイン、アレン・ガーフィールド、チャールズ・ダーニングなど。日本語版監修は高瀬鎮夫。テクニカラー、パナビジョン。1974年作品。
1929年6月6日。シカゴの刑事裁判所の記者クラブ。その裁判所の庭では、翌朝行われる警官殺しの犯人として死刑を宣告されたアール・ウィリアムズ処刑のための、絞首台が作られていた。その頃、シカゴ・エグザミナー紙のデスク、ウォルター・バーンズ(ウォルター・マッソー)は、同紙のトップ記者ヒルディ・ジョンソン(ジャック・レモン)をその取材に当たらせるために捜していたが、ヒルディの姿はどこにもなかった。折も折、当のヒルディが踊るような足どりで編集室に入ってきた。バーンズは一通り叱言を言うと、ウィリアムズの処刑を特ダネにするアイディアを打ち明けるが、ヒルディは、今日限りで辞職して恋人のペギー(スーザン・サランドン)と結婚してシカゴを離れると言う。バーンズは仕方なくヒルディの後釜に新米のケップラーを据えた。そのケップラーが記者クラブで、ヒルディの退社を他の記者に伝えているところへ、モリー(キャロル・バーネット)が飛び込んできた。彼女が死刑囚ウィリアムズの情婦であるように書きたてている新聞記事に、文句を言いにきたのだ。モリーが出ていくと、入違いにヒルディが入ってきて、早速祝い酒が始まる。一方、保安官ハーマン(ヴィンセント・ガーディニア)の事務所では、エンゲルフォッファー医師がウィリアムズの心理状態を調べると称し、警官殺しの現場を再現させようとして保安官の拳銃をウィリアムズに渡す。そして陽気に騒ぐ記者クラブに、銃声が3発響く。記者連は色めきたち、ウィリアムズが脱走したことを知ると一斉に飛び出した。すると、一人残されたヒルディの前に、怪我をしたウィリアムズが転がり込んできた。ヒルディは大急ぎでバーンズに電話すると、今度はモリーが入ってきた。再会を喜ぶ二人だが、そこへ他社の記者が戻ってくる。ヒルディはあわてて、ウィリアムズをトリビューン紙の記者ベンジンガー(デイヴィッド・ウェイン)の大きなロールトップの机の中に隠す。そんな二人の様子を見て、記者たちは二人が何か隠していることを嗅ぎつけるが、モリーの窮余の一策で何とかその場を切り抜ける。しかしそれも束の間、新米のケップラーのためにヒルディとバーンズが脱走犯をかくまっていることがばれ、公務執行妨害でブタ箱にブチ込まれてしまう。ウィリアムズも牢へ逆戻りだ。しかし、ウィリアムズの刑執行猶予令状が出ていることを偶然知った二人は、市長にくいさがって釈放された。ヒルディはパトカーの護衛つきで、ペギーが待つ駅に駆けつける。バーンズは自分の腕時計をヒルディに贈る。汽車が動きだすと、バーンズは駅の電話室からインディアナ州ゲイリー市警察署長宛に電報を打った。電文は「ヒルディ・ジョンソンを逮捕されたし」。「あいつめ、俺の時計を盗みやがった」。それはバーンズのヒルディ引き止め工作の苦肉の策だった。(ユニヴァーサル映画=CIC配給1時間45分)
Hildy_Johnson
Walter_Burns
Peggy_Grant
Mollie
Sheriff
Bensinger
Kruger
Earl_Williams
Murphy
監督、脚本
脚本
原作
原作
製作
製作総指揮
撮影
音楽
編集
[c]キネマ旬報社