サリター・チョウドリー
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近未来のニューヨークを舞台に、レズビアンのカップルが放射能に汚染された魚の謎を解明する様を描いたヴィデオアート的作品。画面上にはあたかもザッピングしているかのようにさまざまな映像の断片が入れ替わり立ち代わり現れ、その錯綜したなかから核廃棄物の投棄という問題が徐々に浮かび上がって来る。監督・製作は台湾出身でニューヨーク在住のアーティスト、シュー・リー・チェン。脚本はジェシカ・ハゲドン、撮影は「スウィーティー」でカメラ・オペレーターを担当したジェーン・キャッスル、音楽は94年に解散した黒人オルタナティヴ・ロックバンド、リヴィング・カラーのヴァーノン・リード、編集はローレン・ツィッカーマン、美術はナンシー・デレン、デザイン・コンサルタントはパトリック・ナガタニとロジャー・ウー、衣装はキャンディス・ビネリーがそれぞれ担当。中心となるレズビアンのカップルを演じるのは「ミシシッピー・マサラ」のサリター・チョウドリーと新人のエリーン・マックマトリー。
シャリン(サリター・チョウドリー)とレズビアンの恋人クレア(エリーン・マックマトリー)とまだ幼いハニー(ネリニー・スタンプ)は変人ばかりのイースト・ヴィレッジに暮らしている。クレアが働くスシバー“ナガサキ”では、魚の唇をネタにしたスシ“ヤマカズ”を食べた人はなぜか体が緑色に光るのだった。それはヤマカズが好物のハニーの身にも起きていた。一方、テレビからはシャリンの母親ミミ(ローリー・カルロス)が司会をする番組の合間に、大企業GX社のエコロジカルなCMが流れている。ナガサキのスシ職人ジャンビン(エイブラハム・リム)は実はハッカーでそのGX社のコンピューターに侵入しようとする。そんななか突然GX社がヤマカズをペットフードの缶詰用に買い占めるのだがクレアがテレビを見ていると画面をよぎる猫が緑色に光っているではないか。ついにジャビンがGX社のコンピューターに侵入し、ヤマカズが放射能に汚染されていたことを突き止めるものの、ハニーが何物かに誘拐されてしまう。ハニーを誘拐したのはGX社に違いないと非難するシャリンとクレア。しかしハニーを連れ去ったのは、シャリンの父親だった。父を非難するシャリン。2人は揉み合い、突き飛ばされた彼女の父はそのまま息絶えてしまう。テレビではミミがGX社の偽善を暴き立てている。
監督、製作
脚本
撮影
音楽
美術
編集
衣装デザイン
字幕
[c]キネマ旬報社