1963年に没したフランスの芸術家ジャン・コクトーの人生と仕事についてを、本人の残した言葉を基にコラージュしたドキュメント形式の作品。製作はクロード・ショーヴァ、監督・脚本はアルゼンチン生まれのエドガルド・コザリンスキー、原案はキャロル・ウェスウェレル、撮影はジャン・ルイ・レオン、編集はジョルジュ・クロッツ、カトリーヌ・デプラッツ、録音はエルヴィル・レルネールが担当。登場する人物はコクトーの他にエリック・サティ、レイモン・ラディゲ、ココ・シャネルなど。
ストーリー
映画「アリアドーネの糸」は、詩人自らの言葉で綴られる彼の芸術の輪郭そのものだ。その中では、ラディゲ、アポリネール、サティ、“ロシア・バレー団”とニジンスキーやディアギレフ、ストラヴィンスキー、ピカソらとのエピソードが語られる。さらに彼が13年間にわたって住んでいたカップ・フェラの自宅、彼が内装を手がけたヴィルフランシュの礼拝堂、マントンの結婚式場でのコクトーとジャン・ルノワールとの会話、フランス南部のカップ・ダイユで彼が美術を担当したギリシャ演劇、ミリー・ラ・フォレの彼の魅惑的な彫刻が庭に置かれた邸宅などが映される。使用されたフィルムはロジェ・ステファンによる Portrait Souvenir と Cocteau et le Cinema、フレデリック・ロシフ Cinepanorama、ミシェル・ミトラーニ Plaisir des Arts など。コクトーの「詩人の血」「美女と野獣」「恐るべき親たち」「オルフェ」「オルフェの遺言」「サン・ソスピールの山荘」、ジャン・ピエール・メルヴィルの「恐るべき子供たち」、ジャック・ドミーの「グレヴァン美術館」が部分的に使われている。音楽もコクトー作品使用曲をはじめ、サティ、ストラヴィンスキー、チャーリー・パーカー等が使われている。
スタッフ
監督、脚本
エドガルド・コザリンスキー
原案
キャロル・ウェスウェレル
製作
クロード・ショーヴァ
撮影
ジャン・ルイ・レオン
編集
ジョルジュ・クロッツ
編集
カトリーヌ・デプラッツ
録音
エルヴィル・レルネール
アニメーション
Dominique Antoine
字幕