ルー・サロメ 善悪の彼岸:映画作品情報・あらすじ・評価|MOVIE WALKER PRESS 映画
ルー・サロメ 善悪の彼岸
ルー・サロメ 善悪の彼岸
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ルー・サロメ 善悪の彼岸

1985年3月26日公開
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ロシア生まれの女流哲学者ルー・サロメと大哲学者フリードリッヒ・ニーチェ、さらに彼の弟子格であったパウル・レーとの愛と思想の妄執を描く。製作はロバート・ゴードン・エドワーズ、監督は「ミラレパ」のリリアーナ・カヴァーニ。カヴァーニの原案を基にカヴァーニ、フランコ・アルカッリとイタロ・モスカーティが脚色。撮影はアルマンド・ナンヌッツィ、音楽はダニエル・パリス、編集はフランコ・アルカッリが担当。出演はドミニク・サンダ、エルランド・ヨセフソンなど。

ストーリー

1982年のローマ。若きユダヤ系ドイツ人パウル・レー(ロバート・パウエル)は、医師を伴ってミネルバ・ホテルに赴いた。友人のフリードリッヒ・ニーチェ(フリッツ)教授(エルランド・ヨセフソン)が、そこでアヘンを吸って過ごしているからだ。フリッツは、フランス人の娼婦などを招き入れて快楽に耽っている。マルヴィーダ婦人(カルメン・スカルピッタ)のサロンでは、大勢の知識人が集まっている。そうした雰囲気には退屈な様子を見せる女性が一人いる。ロシアから来たばかりのルー・サロメ(ドミニク・サンダ)。ユダヤ人の家系の生まれだ。金髪、細身、優雅な彼女の美しさは、人々の関心の的だ。レーとルーはすぐ親しくなった。ローマの遺跡を散歩しながら求愛するレーに、ルーは答える。「二人の生活なんて牢獄と同じ。古い道徳を無視して新しい経験を私はしたい」。二人の男性と生活することを望んでいたルーは、やがてフリッツとレーとの共同生活を決意する。フリッツは、ルーを、ナウムブルグの実家に招く。兄を熱愛する反ユダヤ主義の妹エリーザベト(ヴィルナ・リージ)はルーに反感を抱き、追い出そうとする。この清教徒的で反ユダヤの家族の者たちに、フリッツは言う。「これからの教育から自分を解放するために、自分は梅毒になった」と。三人暮らしが、いよいよはじまった。“聖三位一体”の記念写真を撮る三人。小さな荷車に乗ったルーが、男性二人に鞭をかまえている、といった写真だ。しかし、男性二人の嫉妬が原因で、この共同生活は呆気なく崩壊する。ルーは医学を学ぶというレーと共にベルリンに行き、一方、フリッツは、ヴェニスへと旅立った。ヴェニスで幻覚を見るフリッツ。ルーは、フリッツから自殺をほのめかす手紙を受け取り、彼に会いにゆく。が、ホテルの入口まで行ってためらうルー。彼女はカール・アンドレアス(ミシェル・デガン)という男の脅迫同様の求婚を断れなくなってしまい、結婚する。失望したレーは姿を消す。フリッツの幻覚は続き、ドゥルカマラ(悪魔)と若いゴンドラ乗り(キリスト)が踊っている姿を見る。遂に彼は気が狂う。やがて、ルーは、レーの死の知らせを聞くのだった。

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作品データ

原題
Beyond Good and Evil Oltre il bene e il male
製作年
1977年
製作国
イタリア フランス 西ドイツ
配給
パルコ
初公開日
1985年3月26日
製作会社
クレージ・シネマトグラフィカSPA=ロタール・フィルム=俳優協会=アルテミスGMH


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