コーラル・ブラウン
Mrs. Hargreaves
『不思議な国のアリス』のモデルとなったアリス・リデルと原作者ルイス・キャロルの愛を描く。製作はリック・マッカラム、ケニス・トロッド。エグゼキュティヴ・プロデューサーはデニス・ポッター、ヴェリティ・ランバート。監督はこれがデビュー作のギャヴィン・ミラー。脚本はデニス・ポッター、撮影はジム・ヘンソン、音楽はスタンリー・マイヤーズ、クリーチャー・デザインはジム・ヘンソンが担当。出演はコーラル・ブラウン、イアン・ホルムほか。
1932年4月。アリス・ハーグリイヴス夫人(コーラル・ブラウン)は、付添のルーシー(ニコラ・カウパー)と共に豪華客船に乗っていた。この80歳になる老婦人は、あの有名なルイス・キャロルが『不思議な国のアリス』を書くきっかけとなったアリス・リデルなのだ。彼女は、ルイス・キャロル生誕100年祭の記念行事で、コロンビア大学から名誉学位を受けるためニューヨークに向っていた。一方、ニューヨークでは、本物のアリスの登場に新聞記者たちも大騒ぎ。彼女を取材しようとする熱心な記者たちの中にはジャック・ドーラン(ピーター・ギャラガー)やキリー・マックソン(カリス・コーフマン)の顔もあった。夫人にコマーシャル出演の話をもって現われたジャックとの会話をかわすうち、アリスは、ルイス・キャロル、本名チャールズ・ドジソン先生(イアン・ホルム)とのことを思い出していた。それは1862年、オックスフォードでのあの「金いろの午後」--。ママ(ジェーン・アッシャー)や姉妹たちとのテムズ川でのボート遊びの日。アリス(アメリア・シャンクリー)にそそがれる愛情のこもった先生の視線。彼はアリスに愛情をこめた手紙をいくつも書いていたが、それはママが燃やしてしまっていた。そのことを知っているアリス。そのボート遊びの時、ドジソン先生は、不思議な物語を話してくれた。どもりながらも必死に話すドジソン。それから一年、ドジソン先生は『不思議の国のアリス』の初版本をアリスに渡し、大人になっても大事にもっていて欲しいといった。--自分の人生が終りに近づいていることを悟ったハーグリイヴス夫人は、やっと今、この時になってドジソン先生の愛に気がついたのだった。そんなころ、ジャックとルーシーが心を通わせていた。遂に記念すべきコロンビア大学の式典の日がやってきた。大講堂は、溢れんばかりの人々でうまり、夫人がスピーチを始めた。彼女は、ドジソン先生の物語を語る声を耳にしながら、瞳をうるませて感謝の言葉をのべるのだった。
Mrs. Hargreaves
Rev. Charles Dodgson
Jack Dolan
Sally Mackeson
Lucy
Mrs Liddell
Little Alice
Gryphon
Mock Turtle
Dormouse
March Hare
監督
脚本、製作総指揮
キャラクター・デザイン
製作
製作
製作総指揮
撮影
音楽
編集
衣装デザイン
字幕
[c]キネマ旬報社