劇場版『トリリオンゲーム』が初登場No. 1スタート!目黒蓮の“スターパワー”で『わた婚』超えのヒットとなるか
2月14日から2月16日までの全国映画動員ランキングが発表。2023年7月期にTBS系列で放送された、Snow Manの目黒蓮主演の同名ドラマのその後を描く劇場版『トリリオンゲーム』(公開中)が、初登場でNo. 1に輝いた。
劇場版『トリリオンゲーム』が初動6億超えの好スタート!
劇場版『トリリオンゲーム』の初日から3日間の成績は、観客動員43万8000人、興行収入6億1600万円。これは同じようにTBSドラマの劇場版で、今週も10位にランクインしている『グランメゾン・パリ』(公開中)の初週末3日間(といっても、イレギュラーな年末年始公開かつ正月休み期間中のため、正確な比較は難しいのだが)の動員40万9000人&興収6億1300万円を上回るなかなかの好成績だ。
また、目黒の過去の出演映画の初動成績と比較していくと、最終興収28億円を記録した単独主演作『わたしの幸せな結婚』(23)との対比は動員が91%で興収が94%。最終興収13億円で、目黒が日本アカデミー賞優秀助演男優賞などを受賞した『月の満ち欠け』(22)との対比で動員・興収共に175%、Snow Man全員で主演を務め最終興収16億7000万円となった『映画 おそ松さん』(22)との対比では動員・興収共に95%。
作品の規模感や目黒の主演作という点では、『わたしの幸せな結婚』を基準にして考えるのが最良だ(ちなみに同作もTBSの出資作品であった)。そうすると、興収20億円前後が現実的に達成できそうな最初の目標となるだろう。そこからそれ以上、すなわち興収25〜30億円のラインを目指すとなると、今度は作品自体が持つ底力や、主演である目黒のスターパワーが試されることになる。
『グランメゾン・パリ』がすでに興収38億円を超えているように(もちろん木村拓哉の安定したスターパワーも大きく作用しているが)、現在はまだ“テレビドラマの劇場版”ブームのまっただなか。とはいえ近年のTBSドラマの劇場版で成功を収めているのは、『グランメゾン・パリ』を含めて「日曜劇場」で放送された作品ばかり。「99.9 刑事専門弁護士」に「TOKYO MER 〜走る緊急救命室〜」と、いずれも放送時の視聴率は10%をゆうに超えている。対して『トリリオンゲーム』は「金曜ドラマ」枠で、放送時の平均視聴率は5.5%。「日曜劇場」と比較しても若い同枠の視聴者層の傾向を考慮すれば、視聴率だけで作品の底力があるか測ることはできない。
一方、目黒は彼の所属事務所における次代のトップスター候補であることはいうまでもなく、社会現象化したテレビドラマ「silent」にはじまり、映画・テレビドラマどちらでもハズレのない俳優になりつつある。この『トリリオンゲーム』での目黒は、苦悩キャラの多いほかの作品とは対照的に人たらしの“世界一のワガママ”キャラで、オーラ全開の堂々とした振る舞いが非常に清々しく魅力的。この役柄、かつ自身初の“テレビドラマの劇場版”で興行的に大成功を収めれば、目黒の俳優としての武器は確実に増えることになる。今後の動員・興収の推移を大いに注目しておきたい1本だ。