謝芳
春花
とあるドサ巡りの劇団を舞台に、その劇団の花形コンビの娘二人の波乱の人生を描く。監督は謝晋、脚本は林谷、徐進と謝晋、撮影は周達明と陳震祥が各々担当。出演は謝芳、曹銀姨、雲珠など。
1935年、ドサ巡りの越劇一座「陽春劇団」にひとりの娘が逃げこんできた。彼女は“童養姥”として息子の嫁の名目で買われた娘だったが、そこを逃げ出して来たのだった。一座の俳優、月紅(曹銀姨)のおかげで、その娘、春花(謝芳)は一座にとどまることが許された。以来、二人は一座の花形コンビとして活躍した。二人が歌う芝居は人々の人気を呼ぶが、地主の申し出を月紅が拒んだため、春花が刑場で晒し者になってしまう。やがて、月紅の父が死に、その葬儀の借金で二人は上海に売られることになった。やがて上海に出た二人の芝居は受けるが、老後の事を心配しはじめた月紅は結婚してしまい、ひとり春花は芝居一筋に生きる決心をした。曲がり角に来ていた越劇に新しい息吹きを与える春花は徐々に進歩的思想に近づいていった。1950年、全国が解放され、『自毛女』を携げて田舎に帰った春花は、台湾に逃げ去った夫と別れた月紅と久びさに再会するのだった。
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