ジャッキー・チェン
Chan
悪の片棒をかつぐ羽目になって道場を出て行った兄を探し求めて修行の旅に出る若者を描くカンフー映画。製作はレイモンド・チョウ、監督・脚本・武術指導はこの作品が演出一作目になる「少林寺木人拳」のジャッキー・チェンが各々担当。出演はジャッキー・チェン、ウェイ・ペイ、ユン・ピョウ、シー・キエン、リリー・リー、ティエン・ファン、ウォン・イン・シックなど。イーストマンカラー、シネマスコープ。
捨て子だったタイガー(ウェイ・ペイ)とチェン(ジャッキー・チェン)は、正風道場のカン先生(ティエン・ファン)の元で、カンフーを学びながら立派な若者に成長した。二人は、和威道場との獅子舞いの合戦のための準備を行なっていた。それは二人一組で獅子舞いを踊りながら相手を倒すというものだった。ところがタイガーが足を痛め出場できなくなり、別の弟子とコンビを組むことになる。当日、即席コンビは敵に負けるが、何と敵の黒獅子を演じたのはタイガーだった。彼は、カン先生の厳しさを嫌い、和威道場に寝返っていたのだ。激しい怒りをおぼえたカン先生はタイガーを追い出した。しかし、そのタイガーも和威道場のひどい仕打ちにあい、約束していた師範代にという話はなくなり、替りに用心棒になった。早速、護送中の大悪党キム(ウォン・イン・シック)を奪取するという仕事をいいつけられるタイガー。一方、獅子舞い合戦に負けたチェンは、責任をとって道場を去ると先生に告げるが、先生はチェンに免許皆伝の大扇子を渡しタイガーをつれ戻すようにと言うのだった。その頃、タイガーはキム一味と行動を共にしており、白い扇子を離したことがないことから“白扇子”と呼ばれていた。そして、町の銀行を襲った際、仲間の裏切りにあっているところを、扮装してやってきたチェンに救われる。チェンは逆にタイガーの汚名をはらし、その替りにキムの居所を聞いた。風吹きすさぶある日、チェンは、遂にキムとの決戦に挑む。決戦は開始され、お互いに力の限りを尽す。決着がつかないまま延々と闘いが続くが、途中、チェンが敵に興奮剤を飲ませられ、それがかえって幸いし、いくら打たれても体が麻痺して痛みを感じないチェンは遂にキムに打ち勝つのだった。めでたくタイガーといっしょに、チェンは正風道場ヘと戻っていくのであった。ただし薬がきれて全身を包帯で捲かれた姿で……。
Chan
Tiger
Jaguar
Wang
Siulan Wang's Daughter
Kwang
Kim
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