ブルーノ・ガンツ
Thomas
チェスに自分の人生を賭けた男がチャンピオンになり、やがて王座を失うことへの脅迫観念から自らを閉ざしてゆく姿を描く。製作はゲオルク・アルタメール、監督はヴォルフガング・ペーターゼン、脚本はヨッヘン・ヴェーデゲルトナーとカール・ハインツ・ヴィルシュライ、撮影はユエルク・M・バルデニウス、音楽はクラウス・ドルディンガー、編集はヨハンネス・ニケルが各々担当。出演はブルーノ・ガンツ、ギラ・フォン・ヴァインターハウンゼン、タネ・デルトゲンなど。
ローゼンブント家の少年トーマスは、父が来客とチェスに興じているのを見て以来、チェスのことばかり気になっていた。成人したトーマス(ブルーノ・ガンツ)は、プログラマーとなり妻マリーと安定した生活を送っていた。ある日、上司からコンピューターを使ってチェスをやらないかと誘われ承諾する。当の相手コルーガーは、トーマスが操作したコンピューターを相手にたやすく勝った。それ以来トーマスの闘いがはじまった。今度は自分の腕でコルーガーに挑もうというのだ。会社をやめ、チェスの名人に教えを乞い、ひたすらチェスに専念したトーマスは、再戦で遂にコルーガーを下す。新しいチャンピオンになった彼は、しかし、今度は王座を失うことヘの脅迫観念に悩まされはじめた。恩師とも袂を分かち、マリーは彼の許を去っていった。リターン・マッチの当日、時刻になってもトーマスは姿を見せず、やがて、試合のテーブルが突然爆発した。彼の仕業だった。病院に入った彼は、しかし、相変わらず駒を動かしていた。今も、そして永遠にチャンピオンであり続けるために……。
監督
脚本
脚本
製作
撮影
音楽
編集
字幕監修
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