オレーグ・タバコフ
Oblomov
若くして食べることと寝ること以外に何にも興味をもたない貴族オブローモフの生活態度を精力的な幼なじみの姿と対称させながら描く。監督は「機械じかけのピアノのための未完成の戯曲」のニキータ・ミハルコフ。イヴァン・ゴンチャロフの原作を基にアレクサンドル・アダバシャンとニキータ・ミハルコフが脚色。撮影はパーヴェル・レベシェフ、音楽はエドゥアルド・アルテミエフ、美術はアレクサンドル・アダバシャンとアレクサンドル・サムレキンが各々担当。出演はオレーグ・タバコフ、エレーナ・ソロヴェイ、ユーリー・ボガトィリョフ、アンドレイ・ポポフなど。
のどかなオブローモフカ村で青春期を過ごしたオブローモフ(オレーグ・タバコフ)がペテルブルグに移り住んで12年がたち、彼も30歳をすぎようとしていた。彼は、一日中部屋に閉じこもったままで外にも出ず、食べるためだけに起きるという生活を送っていた。彼とは対称的に、幼なじみのドイツ系ロシア人シュトーリツ(ユーリー・ボガトィリョフ)は、今では優秀な官吏として精力的に人々と接する日々を送っていた。シュトーリツは、相変わらず寝てばかりいるオブローモフの生活態度を“オブローモフ主義”と呼び、彼の無気力さを変えさせようとした。ある日、シュトーリツは、知人の娘オリガ(エレーナ・ソロヴェイ)をオブローモフに紹介する。意外にもオブローモフは、オリガに夢中になり、これまでの彼の生活に変化が生じる。そんな頃、シュトーリツがパリに旅立ち、その間に、オブローモフとオリガの仲も進展する。しかし、消極的な彼は、本心をオリガに告げることができず、彼女の心を完全につかむことはできなかった。やがてシュトーリツが戻り、彼はオリガと結婚する。そしてオブローモフは、元の生活に戻り、平凡に結婚し、ひっそりとその生涯を終えるのだった。
監督、脚色
原作
撮影
音楽
美術、脚色
美術
字幕監修
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