メル・ギブソン
Frank Dunne
第一次大戦下、当時イタリアとトルコの国境近くの激戦地だったガリポリ戦線に赴いた2人のオーストラリア兵を中心に、彼らとその仲間の若者たちの青春、友情、愛国心を描く。オーストラリア映画としては初めてアメリカ資本で作られ、マニラ国際映画祭特別審査員賞を受賞した。製作総指揮はフランシス・オブライエン、製作はロバート・スティグウッドとパトリシア・ロヴェル、監督はピーター・ウェアー。ウェアー自身の原案をデイヴィッド・ウィリアムソンが脚色化、撮影はラッセル・ボイドが各々担当。出演はメル・ギブソン、マーク・リー、ビル・ハンター、ティム・マッケンジー、デイヴィッド・アーギュ、ロバート・グラブなど。
1915年、英国軍に率いられたオーストラリア=ニュージーランド連合のアイザック軍団は、ドイツとトルコのダーダネルス海峡を侵略、コンスタンチノーブル近くのガリポリでトルコ軍に対抗していた。その頃、オーストラリア西部奥地の村で、18歳の青年アーチー・ハミルトン(マーク・リー)は一日も早く同胞と戦うことを夢見ながらランニングの訓練に余念がなかった。また、鉄道のキャンプでも血気にはやる若者たちが語り合っていた。バーニー(ティム・マッケンジー)がガリポリのニュースを伝えると、都会育ちのフランク(メル・ギブソン)は戦争なんかはご免だといい、ビリー(ロバート・グラブ)とスノーウィー(デイヴィッド・アーギュ)は入隊を宣言した。アーチーがフランクと出会ったのはアスレティック・カーニバルの日だった。若すぎて入隊できないというアーチーの話を聞くと、自分の故郷パースに行ってもう一度試してみるようすすめたのだ。二人の長い旅は始まった。年齢をごまかしてバートン少佐(ビル・ハンター)の訊問をパスしたアーチーは軽騎兵隊に入隊、フランクは歩兵隊に入って、再会を誓いそれぞれの道へと旅立った。数カ月後、歩兵部隊は敵の塹壕への正面攻撃の訓練を行っていたがそこでアーチーとフランクは再会、バートン少佐の計らいでフランクは軽騎兵隊に移ることになった。いよいよガリポリに向け、エジプトの港アレキサンドリアを出港する日が来た。アンザックの入江で二人はバーニー、ビリー、スノーウィーを見つけた。その夜、英国軍がサルバ湾に上陸する予定だが、この上陸がはばまれるとオーストラリア軍はアンザックに永久に釘付けになってしまう。犠牲者を出しても1週間以内にコンスタンチノーブルを攻め落とし、トルコ軍を征服しなければならないのだ。砲撃は夜明けと共に開始し、4時30分までと決められた。この戦いでスノーウィー、バーニーが死んだ。一方、散兵壕ではバートン少佐は、予定より7分も早く味方の砲火がやんだのが信じられなかった。というのも砲兵将校の時計に合わせたバートンの時計が7分遅れていたのだ。バートンはフランクを伝令に立てガードナー将軍に報告させた。フランクは前線の部隊を守るための攻撃中止の命令をたずさえ、上司と友が待つ戦場ヘ走った。しかしフランクの必死の疾走も空しかった。フランクが到着した時アーチーの胸を弾丸がこなごなに引き裂いた。
Frank Dunne
Archy
Major Barton
Barney
Snowy
Billy
監督、原案
製作
製作
製作総指揮
撮影
脚色
字幕監修
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