アラン・ドロン
Choucas
失踪した娘の捜索を依頼された私立探偵が、調査をしているうちに、麻薬密売組織にぶつかり生命を狙われる。アラン・ドロンの出演第61作目に当り、彼が製作し初めて監督を手掛けたサスぺンス・スリラー。彼とクリストファー・フランクが、ジャン・パトリック・マンシェットの77年作“ Que d'Os”(翻訳題は映画と同じ『危険なささやき』、ハヤカワ・ミステリ文庫)を脚色した。撮影はジャン・トゥルニエ。音楽担当はクレジットされてない。クリスタル・ゲイルの「瞳のささやき」、ニール・ダイヤモンドの「セイ・メイビー」などが挿入されている。出演はドロンの他に、アンヌ・パリロー、ミシェル・オークレール、ザビエル・デプラスなど。不動産業者の地産の第1回配給作品で、東映ユニバースフィルムが配給協力に当たっている。
かつては敏腕の刑事だったシュカス(アラン・ドロン)、今はタルポンと組んで私立探偵事務所を経営している。ある日、イザベル・ピゴ(A・アラーヌ)と名乗る中年婦人が、失踪した娘のマルトを探してくれと依頼する。マルトは生まれながらの盲人で、ボドリアール財団という盲人協会に勤めていたそうだ。秘書シャルロット(アンヌ・パリロー)が、警察がやって来たという。隣室で待っていたのは、顔なじみのコシオリ(ダニエル・チェカルディ)で、「このヤマは千フランもらって適当にやれ」という。調査を始めたシュカスの身辺で、おかしな出来事が続く。まず、プラディエと名乗る男が尋ねて来て、「娘は好きな男と飛び出しただけだ」といい、マルトの手になると称する点字の手紙を見せた。プラディエをとり押えようとして、隠れていたもう一人の男に頭を殴られた。トロカデロ広場で待ち合わせしたピゴ夫人が、何者かに射殺された。ピゴ夫人のアパートを調べたが、手掛りは何もない。建物を出たシュカスはプラディエら二人組に拉致された。隙をみて自動車をガード・レイルにぶつけ、プラディエは即死。もう一人の大男には逃げられた。オフィスにもどったシュカスを事件の新任担当者マドリエが射つ。一瞬早くシュカスの銃が火を吹き、マドリエは死ぬ。しかし、自分も腹部を射たれて重傷を負った。シュカスは相棒のタルポン、実は元警視のエマン(ミシェル・オークレール)宅を訪れて、事件の概要を説明する。と、外から覗いている男がいた。あの大男カスぺール(ザビエル・デプラス)だ。敵はシャルロットを誘拐していた。シュカスとエマンは、カスぺールをタテにして隠れ家に行き、銃撃戦の末にシャルロットを救出した。敵の手下がポドリアール財団に関係していることが判明、ムランにある“青い丘”という痩身研究所が浮かび上ってきた。また、ムゾン・ルネ(パスカル・ロベール)という中年女が浮かんだ。彼女は財団会長ベクルーとつながっていた。シュカスはムゾンが男たちに連れ去られるのを目撃する。男の一人は、前に使い込み事件の容疑者ぺレスと一緒のところを見かけたことがある。ぺレスが殺された。シュカスはショファール警視のところに行き、そこで麻薬担当グラゼリ警視の顔を見る。警察は“青い丘”をヘロイン密売組織のアジトではないかとあやしみ内偵、ぺレスは彼らの放ったイヌだったのだ。“青い丘”の顧客にベクルーがおり、マルトは何かのきっかけで、秘密を知ったらしい。事件の全容を知りながら、自分を囮にした警察のやり方に怒りを向けるシュカス。単身“青い丘”に乗り込んだシュカスは、カスぺールを倒して、マルトを救い出す。
Choucas
Charlotte
Haymann
Coccioli
Chauffard
Kasper
Pigot
Mouzon Renee
監督、製作、脚色
原作
撮影
美術
編集
脚色
字幕
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