ユーリー・カモールヌイ
Mikhail
激しい戦火の合間に咲いたソビエトの青年将校とポーランド娘との淡い恋と戦争の悲劇を描く。監督は「ふたり」のミハイル・ボーギン、脚本・原作は「僕の村は戦場だった」のウラジミール・ボゴモーロフ、撮影はエジー・リップマン、音楽はラファイル・ホザックが各々担当。出演はポーラ・ラクサ、ユーリー・カモールヌイ、ニコライ・メルズリキンなど。
一九四四年。第二次世界大戦末期、ソビエト軍は、ポーランドでドイツ軍と激戦を続けていた。ビクトル大尉(ニコライ・メルズリキン)の部隊は、小さなある村で休息していた。まだ歳の若い士官ミハイル(ユーリー・カモールヌイ)は、朝目覚めると岸辺に出ていき、そしてそこで美しい金髪の娘を見た。高鳴る彼の胸。ミハイルと同じ十九歳のビクトルは、ある夜晩餐会を開き、あの娘ゾーシャ(ポーラ・ラクサ)の姿をミハイルは見つけた。時々彼女の方を見る彼だが、彼女は知らん顔。翌朝、彼は戦友者の報告書を庭で書いていると、ゾーシャが微笑を投げかけてきた。なんとか彼女と話し合いたいミハイルは、決意し、彼女の家でひらかれているダンス・パーティに出かける。だが、彼女はビクトルと踊っている。その夜、戦車が一晩中、村を通り抜け、攻撃開始の日が近いことを物語っている。ミハイルの部隊にもやがて出撃命令は下った。列を作り、村人に見送られる中、出撃しようとする彼。彼女の姿を探す。と、その瞬間、彼の名を呼ぶ声がした。ゾーシャだった。白い封筒を恥かしげに渡す彼女、中には彼女のアドレスが。新しい戦闘に向うミハイル、そしていつまでも彼の姿を見続けるゾーシャだった。