イシアカ・カネ
Son
子供から大人へと成長する過程での、一種の通過儀礼ともいえる旅を描く。製作・監督・脚本はスレイマン・シセで、本作が日本公開第一作にあたる。撮影はジャン・ノエル・フェラギュとジャン・ミシェル・ユモー、音楽はミシェル・ポルタルが担当。出演はイシアカ・カネ、ニャマント・サノゴほか。
今から何千年もの昔、アフリカのどこかでの物語--。“コモ”の秘密結社のメンバーで恐るべき魔力を操るソマ(ニャマント・サノゴ)は、一人の男を殺そうと国中を探し回っていた。実はその男とは、彼と同じ魔力を持つがゆえに父から追われ、母(クンバ・トラオレ)と共に十数年の間逃走生活を送っていたソマの実の息子ニャナンコロ(イシアカ・カネ)であった。父が近くに迫ってきた時、母は息子に魔法のクリスタルを委ね、盲目の叔父ジキ(イスマイラ・サール)を訪ねるよう命じる。旅の途中ニャナンコロは、羊泥棒に間違われプール族の兵士に捉えられるが、逆に魔法の力で金縛りにしてしまう。やがてプールを襲った敵を追い払うニャナンコロを見た王(バラ・ムサ・ケイタ)は、彼に王の最も若き妻アトゥ(アワ・サンガレ)のうまずめの病を治療するように言うが、二人は儀式の最中恋におち、王の許しを得てジギを訪ねることになる。ジギは二人に不思議な予言を聞かせ、アトゥにニャナンコロの子を身ごもっていることを告げるのだった。そして彼は魔法の“コレの翼”にニャナンコロの持つクリスタルをはめ込み、父と戦うように命じる。父と対峙したニャナンコロは、ソマが父親であることを否定しなかったことを嬉しく思った。その時、“コレの翼”からまばゆい光が発せられ、クリスタルに当った。轟音とともに辺り一面を閃光が包み、父と息子の姿はかき消され燃える大地だけが残った……。何年か後、ニャナンコロの息子が砂漠の中から卵を掘り出していた。アトゥは卵を“コレの翼”を足元に埋め、“コレの翼”と父の形見を持った少年が砂漠を遠ざかってゆくのだった。
Son
Young Wife
Father
Peul King
Mother
Uncle
Young Boy
Komo chief
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