ジャン=フィリップ・エコフェ
Yves
自意識のために愉快犯的に悪事を重ねる男の心情を描く。エグゼキュティヴ・プロデューサーはルノー・ヴィクトール、製作はパオロ・ブランコ、監督・脚本は本作品が日本での一般公開第一作になるジャン・ピエール・リモザン、共同脚本はパスカル・フェラン、撮影はティエリー・アルボガスト、音楽はエリック・タブチが担当。出演はジャン・フィリップ・エコフェ、オーレル・ドアザンほか。
私営の夜勤警官イヴ(ジャン・フィリップ・エコフェ)には、衝動的に“車泥棒”する隠された顔があった。看護婦である恋人オーロール(オーレル・ドアザン)とはすれ違いの生活のせいで徐々に疎遠になっていき、デートのたびに気まずくなってゆく。やがてオーロールには議員の息子だというアルマン(ヴァンサン・ペレーズ)というボーイフレンドができた。ある日郵便局で強盗したイヴは、逃走中の橋の上で、今奪ったばかりの札束を投げ入れるのだった。相次ぐ車の盗難や郵便局強盗という事件の続発に、警察や街のお偉方も徐々に神経をとがらせる。イヴはパトロール中に自分が盗んだ揚句、乗り捨てた車を発見し、平然としている。ある日彼は、アルマンのために万引きしているオーロールの姿を日撃し、夢中でアルマンを撃つのだった。オーロールとイヴは、パリの街で久しぶりに楽しいひとときを過ごすが、ある日彼女とアルマンが乗馬を楽しんでいる姿に、イヴは再び銃を彼に向ける。そしてついに警官に追いつめられたイヴは、水力発電所のダムの中に飛び込んで逃げのびるが、やがて彼の自白のもととなり、オーロールと別れの対面をするのだった。
Yves
Aurore
Vaillant
Armand
Lecoeur
La Postiere
Achard
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