ジェームズ・メイソン
Bradley
世俗を離れた画家と野性の魅力をもつモデルの少女との間に芽生えた淡い恋。製作はマイケル・パウエル、ジェームズ・メイソン。監督は「ハネムーン」のマイケル・パウエル、ノーマン・リンゼイの原作をピーター・イェルドハムが脚色。撮影はハンネス・シュタウディンガー、音楽はスタンリー・マイヤーズ、編集はアンソニー・バックレイがそれぞれ担当。出演は「太陽を盗め」のジェームズ・メイソン、映画初出演のヘレン・ミレン、その他、ジャック・マクガウラン、ネバ・カーグリン、アンドニア・カトサロスなど。
画家のモラハン(J・メイスン)は創造の行きづまりを感じ、ニューヨークから故郷オーストラリアのブリスベンに戻ってきた。だが、友人のナットー(J・マックガウラン)に借金をせがまれたりした彼は、近くのチュグベリミ島へ逃げ出し、愛犬と小屋で暮すことにした。そこで彼は、海産物を売りに来たコーラ(H・ミレン)を知った。彼女はアル中のラヤン婆さん(N・カーグリン)を助け、生計をたてていた。ある日、マーレイさん(A・カトサロス)の農園からニワトリを盗んだコーラをモラハンがしかると、彼女は、美容師になるための金がほしかったと告白した。彼女の清純さと、その健康に発育した姿体をみて、モラハンは彼女をモデルに絵をかくことにし、モデル料で彼女の貯金の手助けをしようと思いたった。その日以来、海中を泳ぐコーラ、モリをかまえるコーラ、砂浜に立つコーラ等々、本格的に制作に着手し始めた。そのうち、裸でモデルになっているコーラを見つけて、ラヤン姿さんはモラハンが誘惑したものと思い込み、彼からコーラを引き離そうとした。そして、コーラの貯金をみつけ、それを奪おうとしたラヤン婆さんは、コーラと争ううちに、崖下に落ちて、死んでしまった。折から島に来た巡査の目を、事故死としてごまかしたモラハンは、コーラに島を出るようにすすめた。しかし、モラハンへの淡い愛を感じていたコーラは、モラハンのそばへ残る、といいながら、夜の海へ飛び出して行くのだった。
監督、製作
原作
製作
撮影
音楽
編集
脚色
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