ニーニョ・デル・アルコ
Pedro
汚れのない魂と神のように気高い人との啓示的ふれあいを描いた作品。監督はラモン・フェルナンデス、アナトール・フランスの原作をミゲル・オリベロス・トバル、フェデリコ・デ・ウルティア、ルチアーノ・マルティーノ、アルフレード・マニャスが共同脚色、撮影はジャンニ・ベルガミーニ、音楽はブルーノ・ニコライが各々担当。出演はニーニョ・デル・アルコ少年、パオロ・ゴツリーノ、ピラール・ベラスケス、レナード・マンなど。
古い海の向うからいつものように、漁師のファン・アギーレ(P・ゴツリーノ)が帰ると、ひとりぼっちの少年ペドロ(N・D・アルコ)に楽しい日々が訪れる。身よりのないペドロにはファンは親・兄そして友であり、ファンはペドロと海が生きがいだった。1年で最も賑わう“王の祭の日々”が訪れ、村中の祭り騒ぎにペドロは有頂点。司祭ホセ(R・カマディエル)はペドロを孤児院の学校に入れようとしたがファンは反対した。出漁前夜ファンはペドロに話した。嵐で死んだ父、きっと帰って来るであろう母のことを……。ペドロはファンとの約束を守って学校に通った。ある日ペドロはファンに教えられた嵐の前兆を観、そして嵐は来た。ファンは帰ってこなかった。浜辺でファンの帰りを待ち立ちつくすペドロ。そんなある朝、流れ着いた木像のキリストをペドロは洞窟へ運んだが、それを知った司祭に教会へ持ち去られた。学校から帰って来ると洞窟に木像のキリストに似たマヌエル(L・マン)が待っていた。マヌエルが来ると不思議な事が続いた。豊漁・人々の悩みの解決。ペドロはそんなマヌエルにすっかり心を奪われてしまった。二人が浜辺で遊んでる時見つけた流木、それは、ファンの乗っていた船の船首の一部だった。それで十字架を作ったマヌエルは、これこそ海のキリストにふさわしいものだといい教会まで運ぶといずこともなく去った。それが取り付けられた瞬間教会の扉が開き婦人が立っていた。ペドロの母であった。再会の喜びに抱き合う母子に降りそそぐように、マヌエルの声が荘重にひびいた。
監督
原作
撮影
音楽
脚色
脚色
脚色
脚色
字幕監修
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