ジョン・モルダー・ブラウン
Luis
年ごろの少女ばかりが住む寄宿学校を舞台に、次々に殺されていく少女たちと美貌の院長の息子の謎をさぐるミステリー。製作はマヌエル・ペレス、監督はナルシソ・イバネッツ・セラドール、ファン・テバールの小説をルイス・ペニャフィエルが脚本化した。撮影はマヌエル・ベレンゲル、音楽はワルド・デ・ロス・リオスが各々担当。出演はジョン・モルダー・ブラウン、リリー・パルマー、クリスチナ・ガルボ、マリー・モード、マリベル・マルタン、ポーリーヌ・シャルノールなど。
フルノー院長(L・パルマー)が経営する寄宿学校に新入生テレサ(C・ガルボ)が入学した。うっそうとおいしげる森の中に、世間から忘れられたように立たずんでいる邸宅。その夜の陰気な食事のあと、彼女は寝室で初めて同級生たちの暖かい歓迎をうけた。だが、隔離室では反抗的な生徒レジェの制裁が行われていた。フルノーは、生徒たちをとりしきるトゥパン(M・モード)に鞭で打つよう命じた。フルノーは隔離室をでると、一人息子ルイス(J・M・ブラウン)の部屋に向った。ルイスは、娘たちとは決して接触させまいとする母のはからいで自由に出歩くことも禁じられ、娘たち以上に厳しく部屋に閉じ込められていた。しかしルイスはイザベル(M・マルティン)とデートをすることもあった。イザベルは人眼を忍ぶことに耐えられなくなり、ここから抜けでることを相談する。その晩、ルイスの指定の場所で待っていた彼女を背後から伸びた短剣がねらっていた。数日後、仲間にいじめ抜かれたテレサは脱出を決心した。仲のいいルイスに別れを告げ、窓をこじ開けようとしているところを、何ものかに襲われ、その晩から彼女の姿はどこにも見られなかった。こうして二ヵ月近くの間に五人の失踪者がでた。院長に疑惑を持ったトゥパンは脱出を計画するが、その夜、正面の扉だけが開かないのだ。把手を廻す物音に事態を察したフルノーは逃げまどうトゥパンの後を追う。上へ上へと追いつめられたトゥパンは、窓から飛び降りようとするが、眼のくらむような高さだった。そこから先はもう屋根裏しかない。やがてフルノーも屋根裏部屋にたどりついた。一陣の風が彼女の持つ燭台を吹き消した。蜘蛛の巣が張りつめた、人の気配もないがらんとしたその部屋に、木馬が一台ユラリ、ユラリと揺れていた。フルノーは部屋に入った。壁にもたれかかるようにしてトゥパンがいた。そしてなぜかそこにルイスもいた。ルイスばかりではなかった。失踪したすべての生従が一同に集まっていた。そこには顔や手や足を切り取られて組み合わされたミイラのような死体がルイスの手によって作られていたのだ。
Luis
Fourneau
Teres
Irene
Isabel
Catalina
Susana
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