ブルース・リャン
Super Dragon (Wong Lui)
世界征服をたくらむ麻薬組織と対決するスーパードラゴンの活躍を描く。製作総指揮はパル・ミン、製作はウー・ユイン・ピンとウォン・チェン・シェン、監督はウー・セイ・ユーエン、脚本はタン・ルー、撮影はチャン・シェー、音楽はチョー・フー・リャンが各々担当。出演はブルース・リャン、倉田保昭、シャーリー・コリガン、ゴードン・ミッチェル、マリア・ダインコロナート、コンサルボ・デルアルティなど。
カルロ(C・デルアルティ)は麻薬を扱うマフィア・ファミリーのビック・ボス。彼には三人の息子がいた。一人は実の子カニー(M・クティーニ)そして二人の孤児、元ナチ親衛隊員の息子デューク(G・ミッチェル)、もう一人は日本人の空手使いの名手坂田(倉田保昭)である。三人は、国際警察機構が麻薬組織を撲滅させるために送り込んできた情報局員を抹殺するための殺し屋グループ“カルロ殺人公社”のトップ・メンバーでもあった。事件は、香港の空手映画スター、ワン・レーことスーパードラゴン(B・リャン)に殺人計画を邪魔されたことから始まる。ドラゴンは香港でトップの空手スターだったが“カルロ殺人公社”と関わりをもったときからつけ狙われる羽目に陥った。“殺人公社”はとても香港で彼を消すことが出来ないことを知ると、映画会社にローマで撮影する空手映画にドラゴンを主役に招く段取りをつけた。ドラゴンと末弟のストーン(M・ハイ)がローマに着くや、ここに住む次弟のワン・ユン(F・ユー)が出迎えた。その帰り道、ワン・ユンは“殺人公社”に殺され、激怒したドラゴンは弟の仇を討つことを決意する。戦いは開始され、カニーとデュークがドラゴンに倒された。ある日、ドラゴンは金髪のアイビー(S・コリガン)に命を救われた。アイビーは自ら、保険会社の社員で彼にかけられた多額の保険金を見張るよう命令されていると語った。その直後、こんどの映画で共演することになっていたイタリアの女優リリー(M・ダインコロナート)がさし出した麻薬入りのタバコを吸い込み、捕われの身となった。ドラゴンはストーンの命と引きかえに、仕方なくカルロのいいなりになったが、強敵の坂田を倒すと、激しい銃撃戦の末カルロを射殺した。イタリアに再び平和が訪れた。だが弟を失ったドラゴンの心は晴れなかった。人々はいつしかこのスーパーヒーローを“香港から来たゴッドファーザー”と呼ぶようになった。
Super Dragon (Wong Lui)
Sakata
Ivy
Duk
Lily
Carro
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