ジジ・ジャンメール
Claudie
パリ名物の「フォリー・ベルジェール」劇場を舞台にしたミュージカル。「過去をもつ愛情」のジャック・コンパネーズと俳優出身のジョルジュ・タベの脚本をコンパネーズ、タベ、「筋金を入れろ」(監督)のアンリ・ドコアンが共同で潤色、台詞を「嵐の女」のアンドレ・タベが書き、ドコアンが監督した。撮影は「マリー・アントワネット」のピエール・モンタゼル、音楽はフィリップ・ジェラールが全般を、作詞作曲はベルナール・ミシェル、ジェフ・デイヴィス、ジャック・ラリュー、ルネ・ルーゾー、ジョー・ワイナーの五人が担当した。バレー振付はローラン・プチ、マリー・ジョー・ウェルドンの二人。主演は、「夜は夜もすがら」のジジ・ジャンメール、「そこを動くな」のシャンソン歌手、エディ・コンスタンティーヌ。ほかに「その顔をかせ」のエディット・ジョルジュ、「そこを動くな」のナディア・グレイなど。画面サイズはエクラン・グラン方式という、フィルム面そのものが縦横比一対一・八五のビスタビジョン型。
ブロードウェイの人気歌手を夢みるパリ駐屯のアメリカ兵ボブ(エディ・コンスタンティーヌ)は明朝本土へ帰還の身。パリ最後の夜を楽しもうと戦友のジョーとハリーの三人で夜のパリ名物「フォリー・ベルジェール」へ出かけた。舞台はクローディ(ジジ・ジャンメール)という見事な肢体の女が主役の“競馬”の演しもの。観客から騎手をつのっての木馬競走である。ボブは騎手の一人に選ばれ一着となったが、ふとポケットの財布がなくなっているのに気づいた。さては、あの女めと怒った彼は舞台裏に飛び込みクローディを探した。ところが、ボブの財布はハリーがもっていた。ボブはクローディに謝ろうと、とある酒場に彼女を見つけた。誤解のとけた二人は夜の街を歩きつづけた。翌朝、別れのときが来たが、ボブは予て申込んでいたブロードウェイの劇団の出演を断られ、ピアニストとして立とうというジョーとともにパリに留まることにした。ボブとクローディの恋は実り婚約する仲となった。クローディは「フォリー・ベルジェール」で才能を買われ、一方のボブも歌手の試験に合格、彼女と共演することができた。が、ある日クローディにケチをつけた座員を殴ったボブはクビを切られ、ジョーを伴奏者にドサ回りの旅に出ることになった。ボブのいない間、クローディは一歩一歩スターの地位を築いていった。が、ある日パリに帰ったボブは、広告映画の製作者で好色漢のフィリップと歩くクローディを見かけ、彼女と喧嘩別れする破目となった。そしてボブも「フォリー・ベルジェール」の“火夫”に主演する浮気なシュージイと親しくなった。しかしやがて傲慢なシュージイに愛想をつかしたボブはジョーたちの応援で“道と酒場”にクローディと共演することになった。その初日、絢爛たる「フォリー・ベルジェール」の舞台は進み、静かに幕が降りるときにはボブとクローディも固く結ばれていた。
Claudie
Bob
Suzy Morgan
Joe
Roger
Rita
Philippe Loiselet
監督、脚色
脚本、脚色
脚本
製作
撮影
音楽
台詞
[c]キネマ旬報社