クリフォード・エヴァンス
Professor Zimmer
ジョン・エルダーのシナリオを記録映画出身のドン・シャープが演出した怪奇ドラマ。撮影はアラン・ヒューム、音楽はジェームズ・バーナードが担当した。製作は、「吸血鬼ドラキュラの花嫁」のアンソニー・ハインズ。出演は「吸血狼男」のクリフォード・エヴァンス、舞台演出家のノエル・ウィルマン、「ローマの哀愁」のエドワード・デ・スーザ、ほかにジェニファー・ダニエル、バリー・ウォーレンなど。
半世紀ほど昔。ハーコート(エドワード・デ・スーザ)と新妻マリアンヌ(ジェニファー・ダニエル)はヨーロッパへ新婚旅行に行き、途中車の事故でババリア地方(バイエルン)の安ホテルに投宿した。ブルーノーとアンナという主人夫婦とジンマー教授(クリフォード・エヴァンス)という泊り客がいるだけだった。その晩、ハーコート夫妻は村はずれのラブナ博士(ノエル・ウィルマン)から夕食を招待され息子のカールと娘のサビーナを紹介された。夫婦が二度目に招待されたとき、兄妹は夫婦を巧みに離し、夫を酔いつぶし、妻を奥まった部屋に監禁した。酔いからさめたハーコートは、カールや召使いに一人で来たのだと言いはられ、ホテルに帰ると亭主夫婦も一人で来たという。マリアンヌの持ち物も霧消している。だが、酔っ払いのジンマー教授にきくと、ラブナ博士は吸血鬼族の首領で、目ぼしい女を一族にふやす凶悪な怪物だと教えられた。教授も娘を吸血鬼に変えられ、復讐を待っているという。ハーコートは単身館にのりこんだが、ラブナに捕わり、大勢の吸血鬼の前に引き出された。睡眠状態のマリアンヌは、ハーコートを見ようともしない。彼も仲間にひき入れようと、女の吸血鬼が彼に接吻を与えようとするが、彼は胸に十字架を描いたので、吸血鬼たちは恐れひるんだ。このとき、ジンマー教授が飛び込んで来て、ハーコートと力を合わせてマリアンヌを救い出し、ホテルに連れ戻った。ジンマー教授はホテルに吸血鬼よけのニンニクを撒き、秘法の吸血鬼滅亡の呪文をとなえた。すると、無数のコウモリが現われて館に侵入、吸血鬼たちの生血を吸い、滅ぼした。マリアンヌも、十字架の祈りで催眠状態から醒め首の牙の跡も消えた。
Professor Zimmer
Gerald Harcourt
Ravna
Marianne
Carl
Sabena
Tania
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