スティーヴ・リーヴス
Enea
ジョルジョ・ステガーニ・カゾーラーティの脚本を、ジョルジョ・フェローニが監督した史劇。撮影はリノ・フィリッピーニ、音楽は「太陽はひとりぼっち」のジョヴァンニ・フスコが担当した。出演は「逆襲!大平原」のスティーヴ・リーヴス、「女は夜の匂い」のジュリエット・メニエルのほかにジョン・ドリュー・バリモア、アルトゥーロ・ドミニチ、ヘディ・ベッセルなど。製作はジャン・パオロ・ビガッツィ。
トロイの王子パリスが、ギリシャの王妃ヘレンを奪い去ったことから、両国の間には九年間の戦いが続けられていた。トロイの名将ヘクトルは、ギリシャの英雄アキレスの手で殺され、後継者としてパリスと戦功のあるアネアス(スティーヴ・リーヴス)が候補にあがった。ある日、ギリシャの陣営で“わざくらべ”が行われ、勝者にヘクトルの甲冑が与えられることになり、彼を敬慕するアネアスは競争者を退け、遺品を手に入れた。彼の人望はますます高まり、ヘクトルの娘クレウザ(ジュリエット・メニエル)と結婚した。しかし、アネアスの名声を嫉妬したパリスは、独断でギリシャと和を講じ、人質として、すでに身ごもっているクレウザを引き渡した。クレウザ奪回の軍を起こしたアネアスは、アキレスと戦ったがパリスが卑怯な方法で功を横取りした。トロイの全権を手に入れたパリスだったが、ギリシャ軍が巨大な木馬の中に潜んでいるのを知らなかった。パリスのために投獄されていたアネアスは脱出し、ギリシャ軍の中にいたクレウザと再会した。その夜彼女は無事出産したが、それは自分の生命との引き替えだった。赤児を抱き戦火の中を脱出するアネアスの胸に、自分の使命を、いつかこの子に託そうという願いがこみあげてきた。
Enea
Creusa
Ulisse
Achille
Elena
Paride
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