ジョージ・イーストマン
Lucas
「虐殺砦の群盗」のアウグスト・カミニートと、「皆殺し無頼」のフェルナンド・ディ・レオの共同脚本を、「荒野のみな殺し」のジョゼフ・ウォレンが監督したイタリア製西部劇。撮影は「怪盗ロカンボール」のアンジェロ・ロッティ、音楽は「虐殺砦の群盗」のラロ・ゴリが担当した。出演はジョージ・イーストマン、「真昼の用心棒」のジョージ・ヒルトンほか。製作はガブリエーレ・シルヴェストリ、フランコ・ハロビン。テクニカラー、テクニスコープ。
西部のある町。ニューメキシコから来た流れ者のルーカス(G・イーストマン)は、酒場でフランス人のポンソン(G・ヒルトン)とポーカーをして負け、おまけに四千ドルの借金をした。そこへ、レイザーという素性の知れない男が現われ、ルーカスの金借を払う、といいだした。するとポンソンはルーカスに、紙包を国境の町まで届けてくれるなら借金を棒引きした上、礼金として五千ドル出す、と申し出た。ルーカスは即座に承知した。途中ルーカスが紙包を調べると、中味はニセ札だった。ポンソンはルーカスとニセ札を、おとりに使って、町の顔役で紙幣偽造の張本人マスターが経営するカジノを乗っ取ろうと企てていたのである。やがてルーカスは、カジノのホステスをしているローラという娘と知りあった。彼女の父親は画家だが、今はマスターに捕われており、ニセ札の原画を描くことを強要されていた。その後、ルーカスとポンソンの行く所に、いつも必ずレイザーが姿を見せた。そしてある日、レイザーは、ローラの父親を救い出した。しかし、ルーカスは、彼の手からローラの父親を奪い去ったが、その直後、二人ともマスターの手下に捕まってしまった。こんどはポンソンがローラの父親を奪回に行き、拳銃戦の後、成功した。しかしながら、ポンソンの本心は、あくまでもルーカスとローラを利用して、マスターの全事業を乗取ることであった。だから、それが実現する見通しがつくと、彼はルーカスとローラを殺そうとしたが、ルイザーに阻止され、二人は危うく救われた。レイザーこそ、流れ者に化けていた警官だったのである。
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