リノ・カポリッキオ
Luca
これが第一回作品というロベルト・ファエンツァが脚本・監督した作品。撮影はルイジ・クヴェイレル、音楽は名手エンニオ・モリコーネが担当している。出演は、TV出身の新人リノ・カポリッキオ、「ナポリと女と泥棒たち」のクローディーヌ・オージェ、のガブリエレ・フェルゼッティなど。製作はジュゼッペ・ザッカリエロ。
ルカ(L・カポリッキオ)はロンドンで、ヒッピーの一人として気ままな生活を送っていたが実業家である父(G・フェルゼッティ)の後をつぐべくイタリアに連れ戻された。だが、資本家としての見習いの仕事は、ルカにとっては死ぬほどの苦痛である。彼のなすことはすべて奇行とされ、ついには精神病院に送り込まれてしまった。が、彼はそこを脱出、スイスにいった。だが、彼はまた強制送還された。失意のルカの前に姉の友だちというカルラマリア(C・オージェ)があらわれた。実は彼女は父親に雇われた精神分析医だった。ルカは、すっかりカルラマリアの魅力にひかれ、彼女の意にそうためには、何でもするようになった。二人は、結婚した。カルラマリアは、セックスを武器にルカを飼育、人形とした。彼女は父親の会社の乗取りを考えていた。その意図をかぎつけた父親は、彼女が単なる精神分析医にすぎないということをルカに暴露した。翌朝、ルカはカルラマリアをきのこ狩りに連れだし、毒きのこをたべさせた。数日後、カルラマリアの葬式が行なわれた。それは、自由を愛し、自然を愛した若者ルカの葬式でもあった。
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