レイモン・ロワイエ
Marchelier
ジャック・ベルナールとジャン・クロード・ロイのオリジナル・シナリオを、ジャン・バスティアが監督したアクションものである。撮影をJ・J・タルブ、音楽をユベール・ドジュが担当している。出演は「熱風」のレイモン・ロワイエ、「ナポレオン」のガブリエル・カタン、クリスタ・ラング、ジャック・ベルナールなど。イーストマンカラー、テクニスコープ。
ナチの戦犯たちを、秘かに南米へ脱出させる組織があり、その本部が、タンジールにあることを知ったフランス情報部は、さっそく腕ききの情報局員マルシェリェ(R・ロワイエ)をタンジールに送った。マルシェリェはタンジールにいた局員と一緒に力を合わせ、敵の本部に近づいたが、次々と局員たちは、たおされていった。マルシェリェは、神父に変装して敵の本部へ整形手術をしに行くという、もとナチの大尉の一人に近づき、殺害し、その大尉になりすまし、もう一人の大尉と本部に侵入した。本部で二人は、戦時中のことをことこまかに質問された。マルシェリュの答弁は明解だったのに反し、本物の大尉の答えは、要領を得ずシドロモドロだったので、スパイとみなされ、劇薬を満たしたプールに突きおとされとかされてしまった。こうしてまんまとナチ側スパイに化けたマルシェリェは、エバという美しいナチ側の女と知りあいゴキゲンな毎日を送っていたが、同じく調査をしていた元電撃隊員のフィリップという男が捕えられ拷問にかけられて、秘密を白状したことから、素姓がばれそうになった。だが、マルシェリェの通報をうけた、タンジール警察の一隊が本部を襲い、激しい機関銃戦の後、大部分の党員は殺された。逃げようとする首領をとらえ、マルシェリェは、その顔の包帯を剥ぎ取ると、その下に現われたのは、意外にも死んだと信じられていたヒットラーその人であった。
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