スチュワート・グレンジャー
Philip Thorn
ジョゼフ・シアリングの原作から、女流作家オウドリー・リンドップとセシル・マッギヴァンが協同脚色、「呪われた抱擁」のマルク・アレグレが監督したメロドラマで、シネギルドのアンソニー・ハヴェロック・アラン(「幸福なる種族」の脚色)が製作している。主演は「死せる恋人に捧ぐる悲歌」のスチュワート・グレンジャー、「大いなる遺産」のヴァレリー・ホブソンで、以下「船団最後の日」のウォルター・フィッツジェラルド、「偽れる結婚」のジョージ・ウッドブリッジ、最近一流俳優として売出しのマイケル・ガウらが助演する。
一八五三年。イングランドの大荘園クレア・ホールでは、主人のアダム・フューリーが死んでその未亡人とサイモン・フラアが結婚し、フューリー姓を名乗って彼の連れ子ローレンス(M・ゴウ)とその娘ラヴィニアに跡をつがせることにした。一方アダムには生前愛人があり、一子フィリップ・ソーン(S・グレンジャア)をなしていたが、彼はフューリーの血をうけているにも拘らずその姓を名乗れず、支配人としてサイモンに使われる身の上であった。彼は深くこれを恨み、父母が正統な結婚を挙げた証拠を探していた。さてサイモンは・ラヴィニアの母が死んだので、彼女の家庭教師として姪のブランチ(V・ホブスン)を呼よせた。ローレンスはこの美しい従妹を一目見て惚れこんだが、ブランチも彼に愛を感じないまま、フュリー家の女主人になれるという望みだけで結婚を承諾した。しかし結婚の夜、彼女はフィリップを真に愛していることを悟り、夫をさけて恋に身を捧げた。ローレンスはフィリップを免職したが、彼は逆にローレンスとサイモンをおびき出し、ジプシーの犯行を装って二人を射殺した。しかしそれでもなおフューリー家はラヴィニアがつぐことになるので、彼は罪のないこの幼女まで犠牲にしようとはかったが、寸前ブランチは恋する彼を殺人犯として告発した。公判が開かれ、フィリップは死刑に処せられたが、皮肉にもその時刻にラヴィニアは危禍で死に、フューリー家は、ブランチがみごもっているフィリップの子供がつぐことになったのだった。
Philip Thorn
Blanche Fury
Simon Fury
Aimes
Laurence Fury
Major Fraser
Lavinia Fury
Banks
Louisa
Molly
Calamy
Mrs. Hawkes
Mrs. Winterbourne
Lord Rudford
Colonel Jenkins
Wetherby
Fordan
Mike
Coroner
監督
原作
製作
撮影
音楽
美術
編集
セット
脚色
脚色
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