ミシュリーヌ・プレール
Eve Charlier
実存主義文学者ジャン・ポール・サルトルが映画用に書下した脚本を、「想い出の瞳」のジャン・ドランノアが監督した一九四七年度作品で、現世と来世とを対比的に交錯させながら人間の在在の本質を探ろうとしている。脚色はドラノワと「鉄格子の彼方」のピエール・ローラン・ボスト、撮影は「シンゴアラ」のクリスチャン・マトラ、音楽は「オルフェ」のジョルジュ・オーリックが担当する。主演は「呪われた抱擁」のミシュリーヌ・プレールと、「無防備都市」のマルセル・パリエロで、他にアトリエ座創立の大立物であるシャルル・デュラン、マルグリット・モレノ、フェルナン・ファーブル、マルセル・ムールージ、ギイ・ドコンブルらが助演する。。
金持の人妻エヴ(M・プレール)は夫のアンドレ(F・ファブル)に毒殺された。同じ時刻、独裁政権打倒を目論む労働者ピエール(M・パリエロ)は敵の廻し者に射殺された。死んだ二人は同時刻に死者登録所に着き、死の手続きを済ませて、死の公園で始めて顔を合わせた。二人は死者の間で踊る間、互いに愛情を感じはじめ、見えぬ力に惹かれて登録所に戻った。そこの婦人は、「結ばるべき運命の両性が生存中に会えなかった場合は再び地上に戻れる」と、二十四時間の猶予を与えて二人を現世に戻した。甦えった彼らは、与えられた一昼夜を命令通り愛情に没頭しようとしたが、翌朝ピエールは残した同志が気にかかり、止めるエヴを振切ってアジトへ駆けつけた。しかしこの時官憲の弾圧が開始され、ピエールは約束の刻限までにエヴの許へは戻れなくなった。彼はエヴに電話して必死に連絡をとろうとしたが、ついに二十四時間目、彼は敵の弾丸に倒され、同時にエヴも叫びをあげて死んだ。純粋に愛し合えなかった死体の二人は再び死の公園でめぐり合った。賭はすんだのであった。
Eve Charlier
Pierre
Le Seigneur
Andre Charlier
Le Dictateur Aguerra
Lucette
Dixonne
La Dame
Lucien
Poulain
Le Chef Milicien
Renaudel
Un Milicien
Le Pere d'Eva
Paulo
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