メッグ・ルモニエ
Jacpueline
古くは「呪の瀧」「紅燈の影」等を作って日本にも知られているフランス映画界の古参者の一人ルイ・メルカントン氏が今年病没する直前に作ったオペレット映画である。脚本及び台詞は現フランスオペレット界において鏘々たる名を馳せているアルベール・ウィルメッツ氏の筆になり、「巴里の屋根の下」と同じラウール・モレッティ氏が全編に渉り作曲している。出演者は殆ど全部、舞台(演劇、レヴュー、オペレット、キャバレーを問わず)出の人々であるが、主演者は近年著しき進況を見せ若手の二枚目として評判のアンリ・ギャラ氏とメッグ・ルモニエ嬢とである。その他、老練のドラネム氏が重要な役を務めている他、ムーシア嬢、バロン・フィス氏、「自由を我等に」出演のヴァンサン・イスパ氏始め五人のシャンソニエ、マンギャン・ティラー・ガールズ、等が出演している。キャメラはハリー・ストラドリング氏である。
ジャックは公証人をしている伯父の命により法科大学に通わされていたが、生来勉強などする事の嫌いな彼は学校にも出ず遊び廻っていた。で、試験の前夜も彼はそれとも知らずに悪友達と町中を騒ぎ廻っていたが、フト明朝が試験と知り、一散に試験場に駆けつけた所偶然のことから彼は筆記試験にはパスすることが出来た。彼はその時、知り合いになった法科の女学生ジャックリーヌに恋し、彼女から法律を教えて貰うことを口実にして、彼女とリュクサンプールの公園でランデ・ヴゥする事に成功する。が、勉強をそっちのけにして恋を語っていた彼の事とて、口頭試験には彼は見事に落第した。が、一方、彼の伯父は彼のために田舎のリオムの町で公証人の株を買って置き、バルパランと称する三十年間も自分の下で働いていた男を使って彼をリオムの町に連れて行かせた。が、パリのカルチェ・ラタンで遊んでいたジャックにとっては田舎のリオムの町の公証人様なんかに納まることは、どう考えてもつまらない。で、彼は友達を誘い出して、皆してリオムの町へ乗り込み、公証人事務所を、まるでダンス・ホールか寄席みたいなモダンな施設へと作り変えてしまう。が、彼とてジャックリーヌのことは忘れかねていたので、秘書として彼女をパリから招き寄せた。ジャックリーヌの方は主人がジャックとは知らないでこの地までやってきたのであったから、一寸揉め事があったが、もとより憎からず思っていた仲ではあるし、結局二人して、このカビ臭いリオムの町で、淋しい時にはしみじみとパリの話でもしあっては、憂さを忘れようという事になる。その中に、シックで感じのいいジャックは、天性のその武器で、リオムの社交界を全部征服してしまう。が、困った事には、ジャックとジャックリーヌとの間を、人々が色々取りざたすので、ジャックはパリから知り合いのフォリー・ベルジェールの女優ギャビー・モレエを呼び寄せ、その噂を打ち消す様にした。ギャビーの出現はジャックリーヌの額をチト曇らせたが、やがてそれも過ぎ、ジャックとジャックリーヌは、めでたく、リオム市長の前に於いて華々しく華燭の典をあげる事になったのである。
Jacpueline
Jacques
M. Poitou
La Presidente
Mme da la Tremblade
Gaby
La Dactylo
Les Bustes
Les Bustes
Les Bustes
Les Bustes
Les Bustes
La Capitaine des Girls
La Capitaine des Girls
Le chasseur
Antoine
Ludovic de la Tremblade
Un Boy
Barbarin
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