エドモンド・ロウ
Barrabal
「旋律の殺人」「暗夜行路」のエドモンド・ロウが主演する映画で、エドガー・ウォーレス作の探偵小説をブライアン・ウォーレスが改作し、エドワード・Ｏ・バークマンが脚色し、「無敵艦隊」「米国の機密室」のウイリアム・Ｋ・ハワードが監督に当たり、「間諜」「描かれた人生」のジョルジュ・ペリナールが撮影した。助演は「男は神に非ず」のセバスチャン・ショウ、「来るべき世界」のアン・トッド、「無敵艦隊」のタマーラ・デスニ及びロバート・ニュートン、「鎧なき騎士」のアラン・ジース、「暁の翼」のスチュワート・ローム等の面々である。
ストーリー
ロンドン警視庁のマーシャル部長は最近の宝石盗難事件を調査しているうちに、バーラバルの名が共犯者の嫌疑をかけられた者の中にあるのを知った。彼は以前腕利きの探偵だったが、今は飲酒に身を持ち崩しているので、その才能と人物を惜しんだ部長は、呼び寄せて意見すると同時に、最近の盗難事件の裏にある「密告者」を探すように命じた。その男は盗難品を二束三文の値段で買い集め、もし盗んだ者がそれに応じなければ直ちに当局へ密告するのだが、誰も彼の正体を知らなかった。落ちぶれているバーラバルに向かって或る新聞記者が、フランク・サットンの許へ行って仕事を貰えと教えた。彼は前科者を集めて正業に就かせている慈善家である。バーラバルはジョンと変名して彼の許へ行った。そこにはラリイという前科者がいて、ナイトクラブの歌姫タマラと恋に陥ち、真面目な仕事に這入ろうと心がけていたが、之が最後と決心して行った悪事が、又も「密告者」から当局に知れた。ラリイは復讐するために逮捕の手を脱れたまま姿を見せなかった。サットンには美しい婚約者キャロルがあったが、何時しか彼女はバーラバルを恋していた。或夜彼女の家で開かれた宴会に出席したバーラバルは、庭園でラリイの屍体を発見した。彼は殺人犯として逮捕され、彼の正体を知らぬサットンはジョンの前科を当局に知らせた。当局はサットンを訊問したが容易に証拠を握れなかった。遂にバーラバルは真暗な室にラリーの屍を置いてサットンを呼び入れた。さすがの彼も堪え切れず、彼が密告者でありラリイの殺害犯人である事を告白した。バーラバルとキャロルに幸福が訪れたのは云う迄もない。
キャスト
セバスチャン・ショウ
Frank Sutton
アン・トッド
Carol Stedman
タマーラ・デスニ
Tamara
ロバート・ニュートン
Larry Graeme
アラン・ジース
Inspector Elford
アラステア・シム
Joshua Collie
スチュワート・ローム
Supt. Marshall
Mabel Terry Lewis
Mrs. Stedman
Gordon McLeod
Mr. Field
スタッフ
監督
ウィリアム・Ｋ・ハワード
脚本
ブライアン・ウォーレス
原作
エドガー・ウォーレス
製作
アレクサンダー・コルダ
撮影
ジョルジュ・ペリナール
音楽、作曲
ミクロス・ローザ
音楽監督
ミューア・マシーソン
歌
ウィリアム・カーネル
歌、脚色
エドワード・Ｏ・バークマン
セット
ヴィンセント・コルダ
コラム・インタビュー・イベント
ニュース
作品データ
- 原題
- Murder On Diamond Row
- 製作年
- 1937年
- 製作国
- イギリス
- 配給
- UA
- 初公開日
- 1937年
- 製作会社
- ロンドン・フィルム
[c]キネマ旬報社
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