スチュワート・グレンジャー
Nicolo Paganini
ヴァイオリン演奏家として作曲家として名高いパガニーニの伝記に基いたマヌエル・ゴムロフの小説を映画化したもので、脚本は「キャラバン」のローランド・パートウィーが書き、監督にはキャメラマン出身のバーナード・ノウルズが当り、撮影は「妖婦」のジャック・コックスが指揮した。ヴァイオリン独奏は名演奏家ユーディ・メニューインで、伴奏はベイシル・キャメロン指揮のナショナル・シンフォニー・オーケストラがつとめている。主役パガニーニは「キャラバン」「七つの月のマドンナ」のスチュワート・グレンジャーが演じ、「七つの月のマドンナ」のフィリス・カルヴァート、「キャラバン」のジーン・ケントおよびデニス・プライス、「妖婦」のフェリックス・エイルマー、セシル・パーカー、フランク・セリア等が助演。
十九世紀に入ったころ、イタリアのジェノバに住む貧しい青年、ニコロ・パガニーニは、幼い時からヴァイオリンが巧く、世界的な名手になるのが、彼の唯一の野心であった。ある日ニコロはヴァイオリン作りのリッチから、パルマの豪商パジニが、ある難曲を見ただけで弾いた者にストラディヴァリウスのヴァイオリンを呈するという話をきき、旅費がない貧しさを嘆く。その話をリッチから聞いたフランスのヴェルモン伯爵の令嬢ジャンヌは、父が囚われている牢獄の壁の外で、ヴァイオリンを弾いてくれと頼む。ニコロは彼女の美しさにほれて承知するが、それは伯爵の脱獄をごまかす為だったので、彼は憤ったが、報酬の大金でパルマへ出かけた。難なくストラディヴァリウスを手に入れてパガニーニは、パルマに住んでいるジャンヌに招かれ、夜会で演奏することになった。しかし婦人客たちの無しつけさに怒ってジャンヌと口論してとび出す。パガニーニにほれているビアンキは、パルマで評判の歌手となっていた。その後パガニーニはジャンヌと会って、相愛の仲となったが、そのころイタリアに攻入ったナポレオン軍の一部隊長ポール・ド・ラ・ロシェルは、かねてジャンヌと婚約の間柄である。嫉妬にかられたビアンキはジャンヌの両親に、パガニーニのことを告げたため、ジャンヌは別れてパリへ帰った。数年後、名演奏家となってパリを訪れたパガニーニは、ジャンヌのことでポールと決闘する。彼が腕に傷を受けた時、かけつけたジャンヌはポールに決闘をやめるように頼んだ。失望したパガニーニは故郷ジェノバに帰り、腕の傷はいえたが演奏会に出る気もなくなって了った。しかしローマ法王から御前演奏せよとの招きがあった時、ビアンキにすすてれパガニーニは法王邸に赴き、名誉の演奏をした。そこにはジャンヌもポールも居たが、彼女はパガニーニに対する愛の消し難いことをポールに告白し、ついに彼との婚約を解消して、パガニーニと結ばれたのである。
Nicolo Paganini
Jeanne
Bianchi
Paul de la Rochelle
Germi
Countess de Vermond
Count de Vermond
Pasini
Antonio
Teresa
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Rizzi
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音楽演奏
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