フランソワーズ・ロゼー
Lanec Florrie
「ミモザ館」「旅する人々」のフランソワーズ・ロゼー、英映画界のヴェテラン俳優トム・ウォールズ、「妖婦」「七つの月のマドンナ」のパトリシア・ロックが主演する英仏協調をテーマとするマイケル・バルコン作品で、T・E・B・クラークが脚本を書卸し、一九四〇年まではフィルム編集者で一九四一年監督に昇進したチャールズ・フレドが監督し、撮影はロイ・ケリノが監督、ジャック・パーカーが操作した。音楽はクリフトン・パーカーが書き、ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団がアーネスト・アーヴィング指揮下に演奏した。助演俳優は、ラルフ・マイケル、カナダ放送会社専属のポール・デュピュイ、フレデリック・パイパーら。マイケル・バルコンが製作した一九四五年作品。
イギリスコーンウォールの一漁港トレヴァニックの老漁夫ナット・ポメロイは、港務官である。彼の悩みはフランスのブルターニュの漁村フネックから来る密漁船隊で、その頭目はフロリーという後家であるが、ナットはいつも取るべき港の税を取損っていた。フロリーの息子ヤンも密漁船の先頭で、ナットの怒はヤン母子に烈しく注がれた。彼の楽しみは娘スウが村一番の美人で、ボップ・トレメインが彼女を愛していることだ。ある日トレヴァニックの浜にボラの大漁があった時、地びき網をひくのに手が足らずに困っていると、密漁に来たヤン達が手を貸したので、長年の確執は一時とけて和ぼくした。そしてラネックでは、トレヴァニックの人達にお祭に招待した。ヤンとスウは互に心ひかれたが、余興のレスリングでは、ヤンとボップが試合をし、ヤンが優勝だったが脚を折って痛み負けとなる。フランス方はボップの反則だといい、とりわけフロリーは立腹してののしり、イギリス方を追払って了い、反目は以前に増してひどくなった。そのころ、第二次大戦が起り、ブルターニュはドイツ軍に占領された。フロリー母子はラネックの村人を多勢と、一隊の英軍兵隊をつれてトレヴァニックに移住して来た。ボップは応召していたが、ヤンは脚が悪いので従軍できなかった。ヤンとスウの仲は村人のうわさとなり、ナットはまゆをしかめた。賜暇で帰村したボップにスウは事情を打明けると、ヤンとボップは大げんかし、ファルマスでスウと結婚すると約束していたヤンは失そうし、ボップは隊にもどった。ヤンは海軍のちょう報関係の仕事をすることとなったのであったが、母と相談してスウを家から連出して、二人は結婚する。この事をフロリーが知らせると、ナットは怒り娘は勘当だと言う。嵐の日、流れた機雷がトレヴァニックの港に近附いて来る。もし防波堤にふれれば全村爆破だ。フロリーは船を出して、引網で機雷を包み港外にひき出して処分する。全村は歓声をあげて彼女の功を称え、ナットもスウとヤンに父としての祝福を与えた。
Lanec Florrie
Nat Pomeroy
Sue Pomeroy
Bob Tremayne
Yan Kervarec
Zacky Penrose
Steve Matthews
Charlie West
Dick Trewhiddle
Joe Pender
Billy Pomeroy
Tim Bassett
Sam Ilds
Mrs. Matthews
Mrs. Tremayne
監督
脚本
指揮
製作
撮影
カメラ
音楽
アソシエイト・プロデューサー
音楽演奏
[c]キネマ旬報社