ダグラス・フェアバンクス・ジュニア
Barnabas Barty
「勝利の朝」「戦線の嵐」のダグラス・フェアバンクス・ジュニアと「厳窟王」「客間の燭台」のエリッサ・ランディとが主演する映画で、ジェフリー・ファーノルの小説を「アンナ・カレニナ」のクレメンス・ディーンが脚色し、「空中レビウ時代」「文無し長者」のソーントン・フリーランドが監督した映画。助演者はゴーモン・ブリティッシュから借りられて来た「南欧横断列車510」出演のゴードン・ハーカーを始めとして、「ソレル其の子」のヒュー・ウィリアムズ、ベイジル・シドニー、フランク・ペティンゲル、エイソール・ステュワート、コーラル・ブラウン等である。キャメラは「ジャンダーク」「月光石」のギュンター・クランプの担任。因みに、これはダグラス・フェアバンクス・ジュニアが共同製作者となって興したクライティリオン社の第一回作品である。
ジョン・バーティーは昔は鳴らした拳闘家であったが今は田舎に退いて相棒のナティーと共に宿屋を経営していた。しかしジョンは息子のバナーバスだけは学校にやって紳士に仕込むつもりでいた。ある日、この宿屋にカムバーハーストの老公が孫娘のレディー・クレオンと泊まった。クレオンの財産を狙っているチチェスターも随伴していた。それとは別にクレオンの兄のロナルドもポーリンという女を連れてここに泊まり合わせた。ところがポーリンは実はチチェスターの情婦だったのである。ポーリンに金をせびられてチチェスターは老公から金を盗んだ。しかし彼はそれをジョンの仕業と見せかけた。この時代にあっては、窃盗も絞首にされたのである。バーナバスは、父親の無罪を信じ、彼を絞首から救おうと、ポーリンの室に落ちていた一片の手紙を頼りに、ナティーと共にロンドンに出て本当の犯人を探す事にした。手紙の主と犯人とは同人物であると見込んだからである。ロンドンで彼はジョン・ビヴァーリーと変名し紳士を装った。彼はリジェント公のお目にとまり、それから次々と貴族達と知り合いになった。彼とクレオンとの間には次第に恋が芽生えたが、チチェスターは彼を最初から敵視していた。バーナバスは賭に事よせてロナルドから借用証をとったが、手跡は手紙の主と同一でない。ジョンの絞首の日が迫ると、バーナバスはクレオンの助けを得て、父を牢から脱走させた。そして更にポーリンを詰問したが、ポーリンはチチェスターに殺される。しかもチチェスターはポーリン殺害をバーナバスの仕業にしたが、バーナバスは巧みに宴会の席上から彼を誘い出し、父の宿屋まで連れて来て、彼こそ犯人であることを立証した。そしてバーナバスとクレオンとは結婚の為に駆落ちする事となった。
Barnabas Barty
Lady Cleone
Natty Bell
Louis Chichester
Lord Ronald
Lady Hunstanton
Marquis of Camberhurst
Pauline Darville
Georgina Hunstanton
John Townsend
Belcher
The Prince Regent
John Barty
監督
原作
製作
撮影
音楽
編集
作曲
台詞
脚色
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